「海が見える図書館」今年の訪問結果一覧
11月に入り、長く続いたコロナ禍のときがようやく収まりつつあります。この2年は、地方紙「陸奥新報」の各週連載旅エッセイ「図書館ウォーカー」の著者として、取材に苦慮した2年でもありました。
僕のキャリアではじめての各週連載、はじめての旅エッセイものなのに、そんなのってないよ!という感じではありましたが、そんな状況下でもなんとか問題のないタイミングを見計らって取材に出ていました。
今年は計4度取材に行きました。北は北海道から南は沖縄県まで、関東以外の日本全国をまんべんなくまわりました。トータルで数十館訪問したと思うのですが、中でも力を入れて?訪ねるようにしていたのが「海が見える図書館」(詳しくは↓を)です。
取材中に訪ねたのは、上でご紹介している「確実に」海が見える図書館だけでなく、海が見える「かもしれない」図書館もです。ネット上の情報だけでは確実に見えるのかどうか判断しきれない館が該当します。そういう図書館は、実際に足を運んで確認するしかないんですよね。
今年訪ねた「確実に海が見える図書館」「海が見えるかもしれない図書館」は計25館ありました。実際に行ったらどうだったのか、その結果をここで一覧できるようにしておきます。写真も掲載しますね。
各図書館には、海が見える度合いについて分類マークをつけておきます。分類内容については以下の通りです。また、実際の状態が訪問前情報と違った場合は、その変更分を例(:○→✕)のように記載することにしました。
◎・・・図書館内から見える
○・・・図書館のある建物か敷地内のどこかから見える
△・・・条件付きで何とか見える
✕・・・どこからも見えない
古平町文化会館図書室×→△(→○) 北海道
駐車場から見えます。現在、移転先になる予定のすぐ隣の建物が工事中で、移転が完了した後はそちらからもっと海が見えるようになるはずです。
泊村公民館図書室○ 北海道
公民館館内から見えます。高台にあるため、周囲の海の景色は絶景です。
岩内町地方文化センター図書室△→○ 北海道
図書室のすぐ近くの、2階と1階を結ぶ階段の窓から見えます。
寿都町総合文化センター図書室×→○ 北海道
海から離れていますが高台に建っているため、2階の休憩コーナーから住宅の向こうにほんの少しだけ見えます。
島牧村若者総合スポーツセンター図書室○→◎ 北海道
窓から見えます。日本で一番海が近く見える図書館の一つかもです。
函館駅いるか文庫×→◎ 北海道
閲覧席前の窓から、函館駅プラットフォームの向こうに見えます。
種差海岸インフォメーションセンター潮風文庫×→○ 青森県
図書館と言うより、観光案内所的な施設の図書コーナー。センター内から見えます。すぐ目の前は観光名所の種差海岸。
八峰町ファガス図書室◎→△ 秋田県
駐車場の端っこからほんの少しだけ見えます。立地的にもう少し見えると予想していましたが、複数の建物があるうちの引っ込んだ側の建物内だったので条件付きの「見える」になりました。
出雲崎町立図書館○→◎ 新潟県
図書館内から、住宅と住宅の間の海が見えます。
滑川市立図書館◎ 富山県
4階休憩コーナーから見えます。ここからは立山連峰も見えますよ。
滑川市立こども図書館×→◎ 富山県
2階にありますが、館内に海が見える部屋がありました。また図書館のある市民交流プラザの屋上展望コーナーからの海と立山連峰の眺めは絶景。
志摩市立図書館浜島図書室◎ 三重県
室内の窓から集落と海が見えます。また、図書室のある浜島公民館前の駐車場からも別の?側の海が見えます。
和歌山市民図書館×→△ 和歌山県
屋上テラスの端っこから、紀の川河口の向こうにほんの少しだけ海が見えます。かなり「見えない」に近い。
すさみ町総合センター図書室○→◎ 和歌山県
図書室の窓から見えます。
串本町立図書館○→△(→×) 和歌山県
もともと見えてたはずなのですが、現在目の前に高い堤防が建設中でほとんど見えず、かつ海が見えるはずの2階は今は使用していないため立ち入り禁止。この感じじゃいずれ完全に見えなくなるかと。
下関市立中央図書館×→△ 山口県
4階新聞閲覧席の端っこの窓からのぞき込むと何とか見えます。限りなく「見えない」に近い。1階外の少し高くなったところからも少し見えました。
今治市立大三島図書館◎ 愛媛県
館内から見えます。
黒潮町立大方図書館○→× 高知県
立地から見えると思ったのですが、屋上の「屋外テラス」からでも背の高い防風林しか見えません。
熊本市河内交流館図書室◎ 熊本県
図書室内から見えます。もともと海が見える高台のさらに高台に建っていて、周囲および館内のいたるところから海が見えます。
鹿児島市桜島公民館図書室×→△ 鹿児島県
公民館2階の窓の端っこから木の向こうにほんの少しだけ見えます。限りなく「見えない」に近いです。
いちき串木野市立図書館市来分館△→× 鹿児島県
海はすぐ近くなのですが、すぐ目の前を松林の砂洲と川が遮っていて、見えません。現在は感染対策のため立ち入り禁止になっている2階の展望テラスがあったので、受付のおじさんに訊いてみたらやはり「ここから海は見えないよ」とのことでした。
南さつま市立笠沙図書館○→◎ 鹿児島県
館内から見えます。
うるま市立石川図書館△→✕ 沖縄県
海にけっこう近くて少し高台にあるので見えるかなと予想していたのですが、周りに建物があり、窓も海側になかったので見えませんでした。
中城村護佐丸歴史資料図書館△ 沖縄県
企画展示室のある3階の窓からちょこっと海が見えました。これだけなら○なのですが、どうやら3階は基本的に利用予約をして使うフロアのようなので△分類にしました。
南城市立図書館佐敷分館△ 沖縄県
分館のある南城市文化センター「シュガーホール」の裏口駐車場から木の向こうに海が見えました。あと、男子トイレの窓からも(笑)
以上でした。
「館内からダイレクトに見える」だけではなく、建物や敷地内のどこかから見えるという条件を含んでいるので、現地では隈なく海が見えるかどうか調べる必要があり、かなり怪しい人になってしまっています(笑)。
あと実際に取材に行ってみて気づいたのですが、今は感染対策で「展望コーナー」的な場所には入れないようになっていることが多く、確認がけっこう大変だったりしますね。
前もって確実に海が見えるとわかっている館も、見えるかどうか確認が必要な館も、情報だけの段階と実際に行ってみて街歩きしながらたどり着くのとではやはり全然違います。
そろそろ海が見えるかなあ、とわくわくしながら図書館に近づいていくのがすごく楽しいんです。
コロナが完全に収束したら、展望コーナーなどにもまた誰でも入れるようになるでしょうから、その時には海が見える図書館めぐり、おすすめです。
自分でも訪ねてみたい方のために、「確実に海が見える図書館」と「海が見えるかもしれない図書館」のマイマップも載せておきますね。