私選・坂がしんどい図書館
*投げ銭制です。本編は無料で最後まで読めますが「おまけ」のみ有料となっております*
僕は「図書館ウォーカー」を名乗って、同名の旅エッセイを青森県津軽地方発行の地方紙「陸奥新報」に連載しています。
これまで訪ねた全国200館弱の図書館の中からランダムにご紹介しているのですが、基本的に僕は図書館は街の一部だと思っています。いや、周りの街並みも図書館に含まれると言うべきでしょうか。
図書館を楽しむには、内側、つまり館そのものとか館内のデザイン、あるいはサービスといった面だけでは充分ではないのです。図書館にたどり着くまでの街の様子とか地元の人たちが醸し出す空気感、周りの街並みとの調和(またはコントラスト)なんかにも注目したほうがもっと楽しめると個人的には考えています。
あと、元図書館員としてちょっとした疑問と言うか、なんでだろ?と感じていることの一つに・・・・
(続きは本編のあとです。投げ銭していただけるとおまけで読めます↓)
*こちらから本編*
というわけで、今回は変わったアングルからの図書館紹介ということで「たどり着くまでにきつい坂があってしんどい」図書館をいくつかご紹介したいと思います。なんでこんな場所に建てたの?と思うものの、頑張って上っていくので不思議と愛着がわく。また坂のしんどさって、実際に行ってみたからこそわかるものなんですよね。ではどうぞ!
神奈川県立図書館
日本建築史に残る巨匠、前川國男設計による名図書館です。しかし坂がしんどい。桜木町側からも京急日ノ出町駅からもアクセス可能ですが、両方しんどいです。写真どっちも載せておきました。ちなみに日ノ出町側の麓?には横浜市立中央図書館もあります。
気仙沼市立気仙沼図書館
2018年開館の新しい図書館で東北建築賞も受賞した優れたデザインも魅力。カフェや屋外バルコニースペースがあったり、写真撮影OKのコーナーもあったりと楽しめるので旅行者も行く価値あり。でも坂がしんどい。気仙沼は横にも縦にも複雑な地形で、グーグルマップを信じて高低差を見ないで歩くとひどい目に遭う時もあります。でも何度も行っちゃういい街です。
指宿市立山川図書館
図書館ウォーカーでも紹介済みの、本土最南端にある図書館です。最寄りはJR枕崎線の山川駅で距離だと2キロちょっとなんですが、坂がしんどい。山の上にあってひたすら上り坂。でも2枚目の写真のように景色が良く、晴れていれば開聞岳の稜線もバーンと見えるはず。行く価値ありです。ちなみに枕崎市立図書館もけっこう坂がしんどい系でした。
兵庫県立図書館
県庁所在地の神戸市ではなくお隣の明石市にある兵庫県立。明石駅すぐ北の明石公園の中なのですが、公園が球場2つを持つ広さなのでけっこう遠いし市街地を見下ろす一番高い場所に建っているので、坂がしんどい。いかにも都道府県立といった感じの重厚なつくりは、周りのうっそうと茂った森との調和が抜群。
二本松市図書館
二本松の街は坂が二段構えになっていて、まず二本松駅からゆるく短い坂を上ってメインストリートがあり(写真1)、そこからさらに上る山の斜面エリア(写真2)があります。二本松市図書館は後者にあって坂がしんどい。館自体は愛すべき「街の図書館」って感じでした。2枚目の写真にあるように、図書館のある向こうにさらにえげつない坂があり、観光名所の二本松城はその上にあるそうです。怖い坂見たさ?で上ってみたい気も(笑)
とりあえずこんなところでしょうか。他に、北海道の千歳市立図書館や東京都の渋谷区立こもれび大和田図書館、宮城県の多賀城市立図書館(駅前に移築される前のもの)、過去記事「私選・デザインが楽しい図書館」で紹介済みの大分県の杵築市立図書館なんかも記憶に残っています。僕の旅行歴は関西や関東が薄いのでそちらにはもっとあるのかもですね。これからもせっせとしんどい坂を上って図書館を訪ねたいと思います。
本編終了です。最初のほうにさわりを書いた「おまけ」、気になる方は投げ銭していただけると読めます。元図書館員として図書館のリアルに触れた僕が感じる、ちょっとした疑問です。個人的な意見ですが。
あと、元図書館員としてちょっとした疑問と言うか、なんでだろ?と感じていることの一つに・・・・(続く↓)
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