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分からないを知るために、流行を知ろう。『中村貞裕式ミーハー仕事術』 中村貞裕
この本を手に取ってくれたみなさんは、「ミーハー」という言葉、もしくはその存在に、どんなイメージを抱いているだろうか?
昔から、なんにでも興味を持ち、移り気だった。多岐に渡る興味は、ときに「長続きしない」コンプレックスへの要因に繋がった。
そんな僕が大学生になり、偶然本屋で見かけたこの一冊。ピンクと白。目に留まりやすいこの装丁、そしてコメントを寄せる名だたる芸能人。
中田英寿、佐藤可士和、伊勢谷友介… 好きな人たちが言葉を綴ったこの人は一体どんな人なんだろう。そんな想いで手に取ったことを覚えている。
トランジットジェネラルオフィス代表取締役社長、中村貞裕。パンケーキで人気を博す「bills」やホテル「CLASKA」など、話題の場には、必ず彼の存在。そんなトランジットジェネラルオフィスのコンセプトは「ファッション、建築、音楽、デザイン、アート、飲食をコンテンツに遊び場を創造する」こと。
高校、大学時代からイベントの企画を行い、伊勢丹入社後もその人脈を生かし、破格の営業成績を残す。その後も、「できること」として、クリエイターが集うパーティやカフェのプロデュースなど、屈指の情報力と持ち前の巻き込み力を生かし、賑わいを作り続けた。
そんな彼のある意味では、「チャラい」言葉で、「ミーハー」という武器をどのように力に変えていくか、いくつかの章わけで語られている。
若手のバイヤーやデザイナー、カメラマン、広告関係のクリエイター…(中略)…こうした人たちが一堂に集まる場を設ければ、すぐには仕事に結びつないかもしれないけれど、仕事の「種」を蒔くことはできるかもしれない。
そして、そこで重要になるのはたくさんの基礎を知っていること、つまり「ミーハー」であること。知らない、分からない状態を作るためには、1を知っている必要があるのだ。
知っていることと知らないことの区別もつかない状態では、インタビューをすることもできない。
流行と賑わいを作るためには、それを生かす人々を適材適所で活用する必要がある。そのためには、何が求められるのか。この本を読めば、そのエッセンスに触れられるはずだ。
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