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ホッポウ ミユキ
2024年7月17日 14:33
地図は頭に入っているから、足で思い出しながら登っている。足は地図の道をなぞりながら、頭は地図で思い描いた景色を浮かべながら。そして眼は現実の景色を追う。どれか一つでも欠ければ、僕は遭難する。いつも登るのは一人だ。学生時代は仲間と登ったけれど、社会人になって忙しくなってから、誰かと早めに予定を合わせて登るのは難しくなった。サークルに入ったばかりの頃、地図を読むことに夢中になった。地図の北と実際の北を