あなたの骨身にわたしは居る
本日も山根あきらさんからのお題
そうだな…相手には私へ代わるパートナーを
見つけてほしい
相手が望む進路を歩んでくれたらいい
彼女はあなたの言うことを聞いてくれるから
「嫌なことはイヤなの」
私から怒られないね
「自由なヤツ」
気まぐれな私を心配する必要がなくなったね
「そんなに給料をもらっているのか?」
スマートに会計してくれる彼女に
私より気が利くと安堵してね
古くて思い入れがある、アレが片付いて
「部屋の中はいつもサッパリしているのがいい」
昭和が漂うアレを私と語った日を忘れてね
LINEの返信が早くて
「どこに行きたい?」「どこでもいい」
自分ばかり優先されていると考えないでね
虎屋の前を通ったとき
「ももに羊羹を食べさせてやろう」
レジに向かう機会がなくなったね
夜、車が来ないからって赤信号でも渡る彼女を
追いかけながら
もう、私が居ないことを実感しないでね
あなたの両親の命日に届いていた献花が
来年はあなたが買った、菊の花だけになる
先に逝っちゃったけど、ごめんね
私、地獄の釜で宴会しているのが愉しくて
あなたは長生きして新しい天国を堪能してね