世界中がまろやかな桜色に包まれる日
桜色は桜の花びらだけではなく
開花を待つ桜の木がほんのり桜色に見える
「もう少しで咲きますよ」
どの木が桜か分からなくても
樹皮が浮かび上がり、ここだと教えてくれる
生きているものの健気さは心を打つ
「日本人は桜が好き」
これは固定観念で、桜が苦手な人も一定数いて
春になると桜を忌み嫌う投稿が目に留まり
自分と異なる意見を読みながら参考にする
異論や反論はない、人は人
冬の晴れた日
散歩道で桜の枝を画像に収めた
そして、人は何なら一丸になれるのか
味方と敵であっても落ち着く時間はないのか
結論として
全体が丸くなる動機などはない
安寧を喜べない人が少数派で存在し
常に誰かを侵攻してないと落ち着かない人が
多数派を動かしている
第一次世界大戦の1914年12月
クリスマス休戦は、フランドル地方で戦っていた
イギリス・ドイツ軍の間で生じた
クリスマスが戦争を短時間でも停戦にし
味方と敵が交流した記録は映画にもなっている
けして美談で終わらない史実だが
人と人を繋ぐ動機があった
クリスマス休戦を許さなかった者は
エーリッヒ・フォン・ファルケンハインであり
アドルフ・ヒトラーであったり
戦争における義務感や責任感の強さは
「お察しの人格」ではければ統率できない
第二次世界大戦では
ヒトラーからの和平案を一蹴した
イギリスのウィンストン・チャーチルは
更に「ヤバい人」なのだと思う
世界中がまろやかな桜色に包まれる日は
このような「お察しの人」がいる限り
地球のどこかで紛争や戦争が常態化し
祈りがヤバい人に届くかどうか
心を持たない人をどんな正義で説いていくのか
桜の花びらみたく、儚い命は
ヤバい人から見ると価値にもならないゴミ
多様性が細分化され、違法行為以外は
容認されていくようになると
更に人と人を繋ぐ動機は細くなっていく
しかし、意外なことに違法行為が
人と人を繋ぐ動機にもなっている
それがネットにおける誹謗中傷で
少数派が多数派を演じてネット民を煽る
誹謗中傷はエンタメ化されており
啓蒙したところでサディストは耳を傾けない
いつの世の中も
こうして少数派に煽動されて
特に頭の弱い人は悪に感染しやすい
「みんながあの人をいじめているから
自分もやっていいよね?」
少数派の悪に便乗し、良識の基準が変容する
誰かを傷つける高揚感で頬を桜色に染めながら