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キーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ監督『最凶女装計画』

 下ネタと下ネタと下ネタで出来ているお下品な映画ですが、わたしはこの作品が大好きで何十回も観ています。

※注意
 以下のレビューにはネタバレを含みます。


 「だってプラダだもん」

 特にわたしが大好きなのは、金髪美女に変装している男性刑事(以下、金髪美女)がひったくり犯にバッグを盗られて、もんのすごい勢いで走って追いかけていくシーン。

 逃げるひったくり犯。

 追う金髪美女。

 速い速い速い速い!

 どんどん距離が縮まる。

 ひったくり犯の顔がどんどん引きつる。

 金髪美女は決して諦めない!

 金髪美女は「ぶっ飛ばすぞ! 盗る相手を間違えたな!」と吠えそうな形相。

 闘争本能剥き出し!

 金髪美女はひったくり犯にタックル!!

 見事にバッグを取り返します!!

 「マジかよ!? たかがバッグのために!?」と呆然とするひったくり犯。

 金髪美女は優雅にこう勝ち誇ります。

 「これはただのバッグじゃないわ。だってプラダだもん」

 この一連の流れ、最高!

 わたしはこのシーンばかり何十回も再生しています。

 泥棒を追いかけるのは反撃にあって殺されるリスクもあるから危険な行為ですが、スカッとするシーンです。


 他にも好きなシーンがいくつもあります。


 「自分を安売りしちゃだめ」

 今はゲス男に都合良く扱われているけれど、いつかは本命彼女の座に昇格したい…と一途に願っている女性がいます。

 わたしは金髪美女がその女性に「自分を安売りしちゃだめ」と親身にアドバイスをするシーンも好き。

 ゲス男がその女性に「夜中の2時か3時に俺の所へ来いよ」と言い放ち(良い子のみんなが親御さんに「このセリフどういう意味?」って聞かないようにわたしが解説します。このゲス男は、デートする手間暇をかけずに、やることだけやらせてって魂胆なのです。控えめに言ってクズでございます。良い子はこんな大人にならないでね!)、その女性がショックを受けて「わたしは都合のいい女ってこと? わたしを踏みにじらないで」と絞り出すような声で何とか言い返した時。

 ゲス男が「思い上がるな。お前は特別じゃないんだよ」と超失礼なことを言ったので、金髪美女が男をぶん殴ってやるシーンも痛快!

 暴力は許されざる行為ですし、一発でも殴ったら暴行罪で捕まってしまうので、おすすめはしませんが…、月に代わっておしおきよ!!🌙


 なんやかんや言いつつ好感度の高いラトレル

 「歩く性欲の塊」って感じでスーパーサイヤ人並みにマッチョな男・ラトレルも、何だか憎めなくて好き。

 もしラトレルのもとにシェンロンが降臨したら、きっとラトレルの願いはウーロンのように「ギャルのパンティーおくれー」では済まされないでしょう。

 「世界中の美女を俺におくれー」になりそう。

 己の欲望に忠実で、いっそ爽やか!




 …何だか、ネタバレレビューを書いているうちに、またこの映画を観たくなってきました。

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