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ウディ・アレン監督『ミッドナイト・イン・パリ』

 昔のパリを愛してやまない男性の前に、ある夜、素敵なアンティークカーが現れます。

 誘われるまま、その車に乗り込むと…。

 なんと、ジャン・コクトーのパーティー会場に辿り着きました!

 いつの間にか、彼は1920年代のパリにタイムスリップしていたのです。

 まさに夢見た時代。

 彼は憧れの著名人たちと芸術について語り合います。

 そうして交流する中で、その時代の人もまた、実は過去にロマンを感じていることが判明します。

 彼は更なる昔へとタイムスリップ。

 そして…。

 というストーリーの映画。


 ヘミングウェイ、スタイン、ピカソ、ダリ、ゴーギャン、ドガなどなど、著名人が次々に出てくるので、この映画を観ていると自然と顔がにやけてしまいます。

 特にヘミングウェイはイメージそのまんま。

 こんな風に才能溢れる方たちと作品について直接語り合えたら素晴らしいでしょうね。

 「わたしの前にもふいに美しいアンティークカーが現れないかな?」なんて想像もすると、ワクワクしてきます。

 なお、この映画は2011年に公開された作品。

 だから、2024年現在観れば、既にこの映画の主人公そのものが過去になってしまったわけです。

 年を経れば経るほど、どんどん過去になりますよね。

 この映画も。

 この映画の観客自身も。

 そう考えると、もっともっと不思議な感じがしますね。

 今この瞬間も、どんどん時が過ぎ去っていく。

 なんだか世にも奇妙な世界に迷い込んだみたい。

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