「神童と猛獣」サクッとちょうどいい孤独や悩みからの脱却成長物語
皆さまいかがお過ごしでしょうか?仕事しなきゃなぁ。と思いながら、気付けばfireタブレットで漫画を読み始めるという、どこにでもいそうな人こと本読太郎です。
さて今日は加藤マユミさんの「神童と猛獣」の感想を忘れないうちに書いてみようと思います。
私の好み度としては3.5/5という感じです。
ちなみに5点はタブレットだけで飽き足らず紙の本も全巻揃えるくらいな感じです。
今回は普通に面白いし続きも気になるなぁ。という感じでした。
まずは、Amazonの商品紹介のページからあらすじを引用します。
ありそうな展開と言えばありそうな展開なんですが、これをどう料理するかが作者さんの腕と情熱だと思う上、題材としては好みです。
孤独な二人、家庭の事情。いつの時代も人間関係に悩むものです。それをどう解決し乗り越えていくのか、絶望するのか。というところがこういう題材の見所かと思います。
さて、この漫画ですが、最大の特徴は展開の早さにあると思います。これが間口を広げているのですが読む人を選ぶことにもなるかもしれません。
なんといいますか、問題発生→解決までがあっさりしているんです。誤解を恐れずに言えば異世界物を読んでいる感じに似ているかもしれません。
「うーむ、どうすれば…」→主人公のチート→「うほっ!解決やー!」のように感じてしまうので、そういうのが苦手な人には合わないかもしれません。
逆に、だらだらと嫌な部分が続かないので、すごくすっきりと「良かった」と読むことができます。
あ、チートは出てこないですよ。もちろん。
家庭の事情 親子部門代表(仮)の山岡士郎、海原雄山の美味しんぼ親子が、このたわけがっ!ぐぬぬ…などとのたまいながらも少しずつ歩み寄っていき、最終的に和解したことを思うと本作はやはりさっぱりしすぎかなぁと。まあ山岡と海原雄山は現実時間で25年。102巻まで和解にかかってましたがね。
他にも家庭の事情 親子部門から碇シンジ、ゲンドウ親子もいますが、この二人もなんだかんだで和解までに現実時間で25年近くかかりましたね。
うん、そう考えると他が長すぎるだけで本作は悪くない気がしてきました。というより、嫌な気持ちになる部分や、解決までのもやもやした気持ちが短くてすむのでむしろ優れてさえいます。
あとは悪そうな奴は大体友だ…じゃなくて悪そうな奴も大体善人。みたいな性善説が苦手な人は気になる所もあるかも知れません。
あれ、実はお前いいやつじゃん!って思って次の話を読むと、あれ、実はお前もいいやつじゃん!…お前もいい奴だったんだな…お前も…あれ?お前もか?と漫画の中はいい奴だらけなのに自分だけ疑心暗鬼野郎になり下がる気分になること請け合いです。
小学校の頃に読んだ道徳の本。みたいな気持ちで読めるところは高評価ですし、実際はそんなにうまくいかないと思う場面もあれども、漫画の中くらい上手くいってほしい気持ちもあります。どろっとしたイジメシーンとかも特にないので、孤独からの脱却と成長漫画の入門としてはとても良い一冊だと思いました。
さて、ひととおり書いてきたので、まとめの感想をちゃんと書こうかな。と。
純粋に孤独な少年少女が助け合い、前を向き、お互い惹かれあっていく。こういう作品で読みやすいものってあまり無いので貴重だと思います。
ただ、ご都合とまではいかないですが、家族の話は「ん?」と思うシーンが多いです。
ちゃんと向き合えばわかってくれる。
という理想をフィクションだと思わせない作り方であればより良かったのかな?と偉そうに言ってみます。
Amazonの紹介文章で好きそうだな。と思えば読んで損はない作品ですので是非読んでみてください。
ここまで読んでくれてありがとう。
さぁ、明日は何を読もうかな。おやすみなさい💤
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