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ファッションインジャパン@国立新美術館

6月12日(土)の朝、気になっていた展覧会へ行ってみた。
自分自身、仕事でファッションに携わっているから、何かヒントをと思い立った。

開催概要/アクセス

会期
2021年6月9日(水)~9月6日(月)

会場
国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2

休館日
毎週火曜日

開館時間
10:00~18:00
※毎週金・土曜日は20:00まで。
※入場は閉館の30分前まで。
(開館時間は変更になる場合がございます。)

https://fij2020.jp



展覧会の内容は、第二次世界大戦が終結した1945年から現代に至るまでのファッションの流行や、ファッションが社会に与える影響について。

近年ではSNSの発展により、いつでも、どこでも、欲しい!と思い立てば購入出来るし、服作りの定義を緩めるならば、作ることだって難しいことではない。
自分の好みの服が、許容の価格でいくらでも手に入る。

そんな便利な世の中のその裏側には大量生産・大量廃棄や不当労働など問題はあって、光もあれば影もあることも認識しておかなければならない事実なのだけど・・・。

また、かれこれ1年以上続くコロナ禍で、ファッションの必要性を考え、価値観に変化があった人は多いはずだ。
元々服好きの人にも重心変化は起きていると仕事をしていても感じるし、自分自身もそう。

そんな良い面、悪い面、状況の変化も、服作りが始まった歴史があったからこそのことであるということを改めて思い知らされた。

1945年「服は自分で作る」

現代の歴史に繋がってくる服作りが始まったのは、第二次世界大戦終結後。
今まで自由な行動が許されず、服だって決められたものだった日本。

第二次世界大戦が終わり、服作りが始まった。
お金も、服も、食べ物も十分に確保できない時代で、作ることでしか、洋服を手に入れる方法がなかったそう。

そんな中、日本で最初のファッションデザイナーである杉野芳子氏によって、洋裁教室や雑誌が発展。
着る服を作るため、お金を稼ぐために皆んな雑誌を教科書みたいに使って勉強したそう。


1960年代「“作る“から“買う“へ」

戦後の貧しい状況から時は流れ、景気が良くなり、段々と“作る“から“買う“時代へ変化した。

1960年代は、ファッションの街といえば東京・銀座。
女性はミニスカート、男性はアイビーというスタイルでおしゃれして出かけたそう。
※アイビールックとは、髪は七三分け、ボタンダウンシャツ、三つボタンブレザー(元は、アイビーリーグと呼ばれるアメリカ東海岸の8つのエリート大学の学生たちが好んだスタイルだとか)。


1960年の終わり「新しいカッコイイ」

決まり切った古い文化や制度を打ち破ろうとする「学生運動」が世界中で起こった60年代の終わり。

現代においても定番であるTシャツやジーンズが流行し、日本のデザイナーが海外で活躍し始めたのはこの時代。

そういえば、最近みた韓国映画「タクシー運転手」では、民主化を訴える学生たちが命懸けで運動を起こす話だった(オチの余談)。

あ、あと、ananなど今あるファッション誌が多くうまれたらしい。


1980年代「服で自己表現、DCブランドブーム」

DCブランドとは、この時代に大ブームを起こした、日本のアパレルメーカーによる高級ファッションブランドのこと。

現代でも人気の高いコムデギャルソンやイッセイミヤケ、ヒステリックグラマーなどがそうだ。
ギャルソンやワイズは個性的なテキスタイルにシルエット、プリント、ワイズに関しては全身真っ黒・・・そんなイメージが思い浮かぶ。

決まり切ったスタイルを流行として捉え、皆がこぞって同じ着こなしをした1960年代を経て、今までにないデザインや個性への表現が少しずつ受け入れられる時代へ。

このブランドたちの今と昔のデザインを照らし合わせて見ても、この40年間一切ブレていないんだとわかった。強ええ


1990年代「身近なストリートから新しい流行が誕生」


先に言わせてください、自分はこの時代に生まれました(笑)

“裏原系““渋谷系“という流行を表すことの言葉、自分がファッションに目覚めた10代後半でもお馴染みだった気がしなくもないが、この時代に生まれた言葉らしい。

1980年代のブームは、デザイン性と値段が高いギャルソンやヒステリックグラマーなどのDCブランドだったが、そういう一流ブランドが提案する物より自ら個性を出してユニークな装いをする、ストリートファッションが流行し始めたのはこの時代。

アベイシングエイプやアンダーカバー、ネイバーフッドなどの裏原系ブランド。

裏原系ブランドのデザイナーには、DJやミュージシャンなども多いらしい。

ファッション好きな人は音楽が好きで、音楽好きな人はファッション好きで・・と、音楽とファッションは相互的に結びつくのだけど、その理由については深く追求したことなかった。
が、こういうカルチャーの始まりにある部分が一つの理由だと感じたし、研ぎ澄ます感性や使う神経?が似ているからなのかなあ。知らんけど。

ファッション・美容・音楽
この3つのジャンルで活躍している人たちは、一概にはいえないけど外側が似ていて、カップル同士だったとしたらとてもお似合いだと思う。何となく。

あとはコギャル、アムラー、シノラーとか、流行りがあったね。


2000年代「変化するコミュニケーションの形とファッション」

ゴスロリファッションが流行し、日本で生まれたこのカルチャーが海外でもブーツを巻き起こしたのがこの時代。

2000年代はインターネットが普及し、現代の常識と言っても過言ではないインスタグラム。

余談ですが、このツールが常識になるまでに歴史がありました。
前略プロフィール・CROOZ BLOG→mixi・アメブロ→Twitter
参考までに前略プロフィールはこんなもの。最近やってみたのでぜひとも。
honokaji instagram


話を戻します・・・
情報量が多く雑誌すらいらないと思ってしまうほどファッションにも特化したインスタグラム。その中での自己表現が可能な時代。

芸能事務所に所属しない限り有名になんてなれなかった2010年頃までと打って変わって、ただの一般人でもファンを獲得できる可能性が無限に与えられている。

そんな環境から、コミュニティーは日に日に小さくなって行っている気がする。
一般的に受け入れられなくても、その小さなコミュニティーの中で受け入れられれば良いものだ。
よってそれぞれの個性と化して、クリエーティブにも反映されてくるんだろうなあ。

個人的に感じたこと箇条書き

・ハイファッションからストリートへシフトする現代で、ハイファッションを取扱うセレクトショップはどうあるべきなのか。

・ファッションに携わっているのに物欲があまりわかず、自分自身はシンプルばかり求めているのは、日常(仕事中やSNS)で目が満足しているからなのかもしれない・・・。

・服作り自体に興味を持ったことはないけど、自分オリジナルのTシャツとか作ってみようかなあと思った。誰かの誕生日にオリジナルでプレゼントもありだなあ。

・ユニクロのRE.UNIQLOに興味が沸いた。
https://www.uniqlo.com/re-uniqlo/


あとがき、感想

お酒も入って、夜な夜な長々と書いてしまった(笑)
表面的な部分でファッションが好きだったけど、今まで表面しか知らなかったことの本質というか奥深いところを知れてよかった。

このあと神保町に寄って、1960年代の海外の古雑誌を買ってしまいました。

インプットした分アプトプットが出来てとてもスッキリしました。
ここまで読んでくれた方、なかなかいないと思うけどありがとうございました。


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