農場通信「天空のひまわり畑に向けて」
梅雨も最終版に入り、あちこちから豪雨、洪水の被害のニュースが入り込んできます。気温が0.5度、1度上昇することによる、気候変動の猛威は自然と向き合う農業の最前線に立っていると恐怖と不安を感じさせてくれます。例年より早く、合歓の木の開花がはじまりました。
古くから花が咲くと、「小豆を播く」と古老の農家が教えてくれるのですが、どうも気候変動が直に影響しているのか、そのような暦が合わなくなってきているようです。夏場の大きなイベント「天空のひまわり畑」に向けて春先からコツコツと準備してまいりました。春に咲かせた菜の花を刈り取り、鶏糞とともにすき込み、土づくり、根を生やすために、何度も土をこなしました。そして種まき、芽が出ていないところに、追いまきの種を播き、草取りをする。地味な作業の連続です。圧巻で壮大な景色で人々を感動させてやりたい、そんな思いで取り組んできました。
例年以上に一度に咲く気配がなく、また、花揃えに苦労しております。
何度も何度も播き直し、その都度草取りに入りました。
延期もよぎりましたが、人と人が協働して人と自然がどう関わり合うべきか、答えはすぐそこにありそうだけれども、そこになかなか辿り着けない、その生々しい現場の現状を見てもらおうと思っております。歯抜けのようなひまわり畑を皆さんにお見せすることになります。
今年は圧巻のひまわり畑の感動ではなく、ひまわり畑を想像して気候変動の最前線で獅子奮闘する農家の足掻き、人と自然の関わりがどうあるべきか、そんなことを考える機会にしていきたいと思います。
いよいよ27日にオープンし、子ども向け、大人向け、家族向けと様々な関連イベントをひまわり畑を中心に開催していきます。ぜひお誘い合わせの上ご参加ください。
いくら努力しても、あがいても、畑から収穫物をあげていかなければ、人々は飢え、農家は生きていけません。
山口敦史
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