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【適応障害になった大学生】  見えないお守り

体調を崩し始めてから、感情のコントロールが効かなくなっていきました。

ある日、授業中に提示された課題に取り組んでいるとき、何をやればいいのか全く理解できず、軽いパニックになりました。

「無理無理…わからない…どうしたらいいの!」

そのときは私も笑って甘えているように見せていましたが、感情をコントロールすることができていませんでした。

その後、その授業を担当していた先生に、別件で話をしに行った際、

「本当に話したいこと、それじゃないでしょ?」

と言われ、すべてが崩れ落ちました。
先生にはすべてお見通しだったのです。
すごい人だなぁと思いました。

そこで初めて、「助けて」と言えた気がします。

「逃げてもいい。とにかく今は自分の心を守ってほしい。」

そんな言葉をかけてもらいました。
だけど私は逃げられなかった。自分の心を守れなかった。

それでも、先生が私にかけてくれたたくさんの言葉は、ちゃんと私のお守りになっています。

一人で耐えるしかない不安な時間も、見えないお守りをぎゅっと握りしめながら、波が収まるのを待つのです。

大丈夫、ひとりじゃない。

このお守りは、いつか長い人生の中で、今の私のように苦しんでいる人と出会ったとき、今度は私が差し出せるように大切に持っておこうと思います。

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