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会えたらラッキー!鳴き声が可愛いエゾナキウサギ|愛しい北海道ANIMALS

この連載愛しい北海道ANIMALSは、北の大地に暮らす動物たちを23年間にわたり見守り続けてきた結びさんによるフォトエッセイです。そんな結びさんの撮影する動物たちの姿は、おもわず息をのむほど美しかったり、可愛らしかったり、ときに猛々しかったりします。第6回は、甲高い鳴き声が特徴のエゾナキウサギをご紹介します。

皆さんはエゾナキウサギをご存知でしょうか?

私にとっては馴染みの野生動物ですが、知らずに出会ったら「ネズミ?」と思うことがあるかもしれません。とても似ている時期もあるんです。長い耳はありませんが、しっかりウサギの仲間です。植物をむしゃむしゃ食べたり、ぴょんぴょんジャンプしたり、その名の通り鳴くウサギなんです。

エゾナキウサギ
ウサギ目ナキウサギ科に属する小型哺乳類。
草木の葉や茎、花、実などを食べる。
冬眠はしないが、積雪の時期に備えて棲家に食物をため込む。
変な格好で岩に寄りかかりながら日向ぼっこ。
苔の中でそっと瞑想。ネズミじゃ無いよ。
(じっとしている姿が瞑想をしていると言われています)

甲高い声で「ピッ、ピッ」と鳴きますが、どんな時に鳴くかというと「今、巣から出たよ~」「人間が来たよ~」「ここにいるよ~踏まないでね~」などなど。ほかのナキウサギが鳴いた時に「うん、元気だよ~」って返事するみたいに鳴くこともあります。そして一番大切なのはきっと「ここは私のお家だからね~」かも。荷物を置いたすぐ横で鳴かれた事があります……。

もう一つの特徴的な鳴き方は「ピュルルルル~」。これは逃げる時の鳴き声です。以前寒くて鼻をすすったら、その音にびっくりしたのか、「ピュルルルル~」と鳴きながら穴の中へ逃げこんでしまいました。そんなに大きな音じゃなかったんですけどね……。「ピュルルルル~」を人間の言葉に置き換えたら「びっくりした~」かな。

*この鳴き声に関する説明は、いわゆる専門的な知見に基づいたものではありませんのでご容赦を。

そんなエゾナキウサギですが、鳴かずに行動することもあります。岩の間を忍者のようにシュッと移動。こちらを観察しながら岩陰に隠れてこっそりなにかを食べていたり。そんな姿が何とも可愛いくて笑っちゃうことも。彼らにとっては命がけなんでしょうけど。そんな動きも、たまらない魅力の一つかもしれませんね。

秋は貯食のために忙しく動き回っているので会いやすいとも言われますが、一日中待っても会えないことだってあります。そんなエゾナキウサギ、会えたらきっとラッキーです!

貯食の季節です。大きな枝を引っ張ってどこにため込むのかな?
もうすぐたくさん雪が積もるね。また来年よろしくね。

*ご注意*
餌を与えたり、追いかけまわす、岩を叩くなどしないでくださいね。そこは動物たちのお家、その素敵な環境を守る行動をしましょう。(一時期それらが原因か定かではありませんが、会うことがとても難しくなった年もあります。)エゾナキウサギはおっとりしているように見えても野生動物。彼らはいつも危険と戦っています。優しくそっと見守っていると、うたた寝する姿を見せてくれるかもしれませんよ。

文・写真・イラスト=結び

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