魅力的な青い鳥たち|愛しい北海道ANIMALS
本当に暑かった今年の夏。北海道は涼しいと思って訪れたのに、あまりの暑さにびっくりした方も多かったのではないでしょうか。それでも季節は進むはずと、秋を探しに出かけ汗だくになってしまった9月。今回は、涼を求めに行った川で思い出した「青い鳥」のお話です。
野鳥が好きな方にとってカワセミは、一度は逢ってみたい鳥ではないでしょうか? 派手な鳴き声で水面すれすれを勢いよく飛ぶ青い姿を見かけたら、それはカワセミかもしれません。都会では身を隠さなくても撮影できると聞いたことがあります。でも、私のいる辺りでは隠れずに待っていると、Uターンされたり素通りされたりしてしまいます。
そこで身を隠すためのテントに入り撮影することに。大がかりなので逆に目立つこともあり、あまり使いたくはないのですがカワセミもこの方がまだ安心してくれるようです。ですがカメラのレンズを出す部分を覗くようにホバリングしたり、テントの上に止ってフンをかけられたこともあり、小鳥さんを騙しているようで、じつは騙されたフリをしてくれているだけなのかもしれません。
最近訪れた川の近くには「熊出没注意」の看板があり、ひとりテントの中で待つのは怖かったので車の中で待ちましたが、素通りされてしまい、残念ながらカワセミを撮影することはできませんでした。カワセミが釣り人の竿に止ったという話を聞いたこともありますが、一方でものすごく警戒されてしまうこともあります。そのあたりは個体差による違いなのかもしれませんね。
カワセミを長い間観察していると、仲が良さそうに見えた幼鳥たちが互いに威嚇し始めたり、そうかと思えば大雨の後、増水した川で5 羽ほどが集まったりしていました。そんな時はカワセミも譲り合いなんですかね。
幼鳥は魚を捕れるようになるまで、いろいろと練習を積まなければならないようです。落ちているモノを上に放り投げてはキャッチする練習や、魚に見立てたものを硬いものにぶつける練習などをしたり、何度も川に飛び込んで、やっと捕まえられるようになるみたいです。それでも魚を飲み込む時に落としそうになって苦戦する姿や、うまく捕まえられなくて近くのモノに当たるような姿を見かけることも。
慎重でなかなか川に飛び込まない子もいれば、あっと言う間に飛び込んでしまう子、何度もバシャバシャと飛び込む子など幼鳥もさまざま。まるで人間を見ているみたいです。
カワセミ以外の「青い鳥」といえば、木々の中に美しい青が目立つオオルリが思い浮かびます。春の時期にまだ数回しか会ったことがない、私にとって珍しい鳥です。
ひとくちに「青」といっても、鳥の色は光線の具合や角度によって見え方がずいぶんと変わります。やっと撮ったカワセミを家族に見せたら「青くないね」と言われちゃったことも……。
そしてこちらがイソヒヨドリ。撮影できたのはこの姿のみでした。
最後にご紹介するのは、ルリビタキです。隠れなくても撮影させてくれる、綺麗な小鳥さん。春から秋の間、霜の降りる頃まで、高山付近でよく見かけます。メスはオスよりは地味な色ですが、一部に青い部分もありオス、メス共に可愛い「青い鳥」です。
今回ご紹介した、カワセミを撮影した場所の一部は大雨により岸が流され、涼しいはずの高山でさえも暑かった……。今年は特に気候変動を感じる夏になりましたが、これから地球はもっと変わってしまうのでしょうか? ずっとずっと、同じ地球に住む素敵な動物たちをお伝えしていけることを願います。
文・写真=結び
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