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「ひととき」の特集紹介

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旅の月刊誌「ひととき」の特集の一部をお読みいただけます。
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2024年7月の記事一覧

親子で楽しむ! 嵯峨野鉄道1dayトリップ|〔特集〕京都発、観光列車で巡る夏

 旅先の選び方が、子どもが生まれて変わった。自分が何をしたいかではなく、学習や情操教育を考え、探すようになった。京都はその意味で大変魅力的だが、わが子はまだ小学1年生。寺社めぐりは将来にとっておくとして、今回の旅は、親子で大好きな鉄道をテーマに少し足をのばしてみる。  まず、京都駅からJR嵯峨野線(山陰本線)で15分程度の嵯峨嵐山駅へ行き、そこで乗り換える「嵯峨野トロッコ列車」だ。 鉄道好きの息子は、車内で叫ぶ。 「あのトンネル、レンガ造りだ!」  嵯峨野トロッコ列車が

叡山電車「きらら」で貴船まで|〔特集〕京都発、観光列車で巡る夏

「京都の人は叡山電車で貴船に行きますか?」。夏のはじめに質問をいただいた。行きます行きます、少なくとも私が貴船へ行くときは、叡電です。  もちろん貴船へ行く方法はほかにもある。けれど、貴船は市内とはいえ、気温だけでなく、空気感もまったく異なる別天地。気の生ずる根源として「気生根」の字もあてるほど、そんな聖域へ足を踏み入れるには、いつもとはちょっと違う手続きが欲しい。  そうしたとき、鴨川デルタのほど近く、「出町柳」という小さな駅から1両か2両でゴトゴト走っていく叡電は、非

村井美樹さんと行くきらめく丹後鉄道紀行|〔特集〕京都発、観光列車で巡る夏

海に向かって出発進行! スタートは京都駅の31番ホームから。乗り込むのは特急「はしだて」5号、天橋立行き。この列車は「丹後の海」と名付けられた美しい車両で運行されている。  日本海の中でもひときわ澄んだ藍の色、丹後の海原を映したようなメタリックブルーの車体が「これから、海に行くぞー!」という気分を盛り上げてくれるのだ。村井さんは? とホームを見回すと、発車前の列車とツーショット。その手もとを見ると可愛いこけしがニコッ。 「旅に出る時はいつも、行き先や、列車の色に合わせたこ