身体の反応をパーツと捉える
最近はカウンセリングに行くのが楽しみ。
自分の知らないパーツに出会えたり、自分の知らない方法でパーツにアプローチするのがとても興味深い。
まだ恐怖症は治っていないし、不妊治療も並行しているので思うように前に進めない歯痒さはあるけれど、フォロワーさんに教えてもらった本で自分なりに解離やパーツの理解を進めているので、素人ながらに少しは進んでいる感覚もあり治療にやりがいを感じている。
前回のカウンセリングもとても面白かったから記録しておこうと思う。
以前のカウンセリングで、「虫の恐怖症の反応と、お父さんからの侵害の反応が一緒くたになってしまっているので分ける作業が必要」と言われて、ずっとその点に興味があった。
1ヶ月空いてしまったけれど今回はその分ける作業(uncuppling)をやりたいと伝えた。自律神経調整とパーツワークのカウンセリングはいつもやりたいことを聞いてくれるのでそういう意味では満足度が高いのかもしれない。
虫のことを考えると体にどういう反応があるか、という質問に対し私は『背中がひんやりとして、ちびまる子ちゃんによく出てくる顔にかかる縦棒が背中に出ているような、そんな感じ』と伝えた。ここからこの反応をパーツとして捉えて、「縦棒くん」と呼ぶようになった。「その縦棒くんはあなたに何をしてくれているの?」と聞かれ、急にその縦棒が“ベランダなどにある柵“の様に感じて、自分の心がこれ以上傷つかないために柵をしてくれているように感じ始めた。そうか、この体の自然な反応は守ろうとしてくれていたのか、と少しずつ理解が深まる。
カウンセラーさんから「その縦棒くんはいつぐらいからいるの?」と聞かれたんだけど全く想像がつかない。ここで以前もドクターから受けたことのあるホログラフィートークという技法が出てきた。時計の針が逆に動いて時を遡るイメージをするワークだ。毎回「ちゃんとできるのかなぁ」と自分に対して不安になるのだけど、今回は子犬のイメージが出てきたのでそれを伝えてみた。私が幼稚園の時から飼っていた雑種ちゃんがそれだとすると、すでに3〜4歳くらいの時から私は縦棒くんに守られざるを得ない状況だったということになる。本来守るべき親から柵を作って自分を守らなければならなかったなんて理不尽だ。そう思うと怒りのパーツがわっと前に出てきた。
そのことを伝えると「怒りが出てくるのはとてもいいこと。怒りに関してはまた別の機会に触れることにしましょう」とのコメント。そして縦棒くんの話に戻る。
「縦棒くんは3歳の時からずっとホンネさんを守ってきたんだね、縦棒くんはホンネさんが今何歳だか知っていると思う?」
『ホンネがもう立派な大人ってことはわかっているけど、心にまだ弱い部分があってそれを守らなければいけないと思っていそう』と伝えた。
パーツワークの時はいつも、カウンセラーさんとパーツの二者間の対話ではなくて、必ずセルフ(大人のホンネ)を交えて話す。治療者とパーツの関係構築が目的ではなく、最終的にセルフとパーツの間に親子のような信頼関係を築くことが目標だからだと思う。
「そうかそうか、ホンネさんの心の中のことを心配して柵を作ってくれているんだね。今ホンネさんは自分でも勉強を重ねて、いろんなパーツと対話できるようになってきているよね。これから縦棒くんとも新しい関係を築いていきたいし、新しい役割について相談していきたいと思っているんだけど縦棒くんはなんて言っていそう?」
『さっきまで俺からのメッセージ(心を守ろうとしていること)に全然気づいていなかったのに、もう新しい役割について交渉しようとしているわけ?ってちょっと呆れている感じがします。でもいやではなさそう』
ここで2人で大爆笑。そりゃそうだよね、長年聞いてあげなかったのに急に声が届いたと思ったら交渉だもんね。
私の中の縦棒くんはなぜか若い建築系の職人さんみたいに見えていて、見た目付き合いにくそうだけど話せばいいやつ、みたいな感じに写っている。
「これから時間をかけて、縦棒くんの新しい役割を縦棒くんと一緒に考えていきましょう。」そんな一言でカウンセリング終了。
想像としては、縦棒くんは父からの精神的な侵害から守ろうとしていつも神経を張っていてくれていたんだけど、既に父は亡くなっているからそこまで守る必要はないし、同じ防御力を虫に対してもフルに使ってしまっているから、防御が必要な時以外には縦棒くんに別の役割も担ってもらい反応を弱めることが狙いなのだと思う。
治療後、ふと目に入った虫に体が勝手に反応してしまう時があるけど、「あ、縦棒くんだね、ありがとう」と思うと少し和らぐ感じがある。今まで身体の強い痛みには耳を傾けることができてきていたけれど、ともすれば見落としてしまいそうな身体の反応に対しても他のパーツと同じように扱えばいいんだということが学べてよかった。
新しい役割に関して頭を巡らせていたらいいアイディアが浮かんできた。そこまで防御しなくて良さそうな時は柵を頭上に上げて横にして、小学校の時遊んだウンテイになってもらおう。そして子供のパーツと遊んでもらおう。その役割を縦棒くんに提案してみたら「しょうがねーなー」と嫌がってはいない様子。
次回のカウンセリングでシェアしたらまた大笑いになりそう。またその時を楽しみに。