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読書会 子どもたちに民主主義を教えよう 第3章


教育を本気で語る会のマサです。
今回は「子どもたちに民主主義を教えよう」第3章の内容について掘り下げてみます。
今回もよろしくお願いします!


P167
自分勝手なスピーチにならないために、常に次の3つを自分に問いかけることも有効です。
①僕は何のためにプレゼンしているのか
②誰に対してプレゼンしているのか
③話した言葉が相手にはどう伝わっているのか

この3つの問いは自分自身も常に意識しています。
授業でもプレゼンでも、聞き手はきっと「聞きたくない」という前提で話を始めます。
英語の授業は嫌い、集会での長い話はつまらない、大人の話はおもしろくない。
そのように考えている子どもたちに
「へぇ」「気になるなぁ」「それからそれから?」
と興味を持ってもらえるような言葉や視覚教材を選んでいます。
「自分が話したいこと」よりも「相手が聞きたいと思えること」になるようなアウトプットを意識しています。
写真や動画だけでなく、声の大きさや速さを変える、こそあど言葉を使う、など様々な手法を取り入れています。
具体的な手法は話してのプロ、アナウンサーから学びました。

https://jana47.com/family-speech-academy/

p170 生徒会長だった頃の苫野さんの学び
「自分の主張をただ一方的に言っているだけではダメなんだ」人の話をしっかり聞いて、自分の考えも少しずつチューニングしていきました。思いが真摯に伝わるよう、言葉もより選ぶようになりました。

これは学校だけではなく、友人や家族との対話の中でも大切にしていることです。
正しい言葉よりも、伝わる言葉やタイミングを考えることが大切です。
正論を振りかざして満足するのは自分だけで、
論破された相手が不快な気持ちになると自分の言葉が届かなくなります。
相手に話を聞いてもらうために必要なことが「チューニング」です。
相手の話を聞いて、状況や性格を分析して、使う言葉を吟味する。
乳幼児や小学生には分かりやすい日本語に置き換える必要があります。
高校生や大学生には将来へつながるアプローチも必要です。
このような戦略を練ると、正しい言葉が伝わる言葉に変わります。

P186 対立を回避する戦略
戦わなくてよさそうなところから学校を変えていくんです。たとえば年に1回しかない行事とかね。

これも戦略の1つです。
自分が担当している業務等で、今までのものを変えようとすると当然周りは困惑します。
「自分が変えたいもの」ではなく「変えても同僚が困らないもの」を考える。
あくまでも主語は自分ではなく他人です。
相手の立場で物事を考える習慣は色んな場面で役立ちます。
P186では工藤先生はこのように続けています。

「あいつ若いけどやるな」と信頼されるように心がけていました。そうやって現実との 折り合いをちゃんとつけながら理想に近づけていく発想が大事ですね。打ち負かそう、ではなく勝ちながら変える。

まさに持続可能な変化のソフトランディングですね。

p188 葛藤して学ぶ力
講演が終わると講堂からみんな一斉にでてきて、「超面白かった!!」と興奮した様子で歩いていくわけです。その声を聞いたら、別室にいた子たちもさすがに 「うーん、やっぱり聞いておけばよかったな」と後悔するんですね。わざわざ誰かが 「もったいなかったな」なんて言わなくても、大人が無理やり機会を与えなくても、 子 どもたちはちゃんと自分で葛藤して、学ぶんです。そのあとに、校庭へ移動してロケットを飛ばしたんですけど、そのときは別室にいた子も全員が参加していました。

「授業に参加しなさい」、「掃除をしなさい」、などよりも、
「参加してみる?」という問いを投げかけて決定権を相手に渡すことが大切です。
「これは将来の役に立つよ」と大人から言われるより
」これはめっちゃ楽しかったよ」と友達から言われた方が子どもの心を動かしてくれます。
先述の」正論が伝わるとは限らない」という理屈と同じですね。
子どもたち同士の口コミが広がるような仕掛けや工夫を施していくことが
大人の大切な役割だと思います。
その過程のなかで大人が修正や転換をしていくことが、
自分自身のアップデートにもなります。

子どもが受けたいって思ってくれる授業は何か。
子どもが掃除したいって思ってくれるにはどういう話し方をしたらいいか。

大人がやることはやっぱり正論を伝えるよりも戦術を練ることが大切ですね。
次回は P195「矛盾を起こさせること」から言及していきます。
自分の中の矛盾に気づくことが、その人の意識改革の起爆剤になるんです。 
やっぱり主語はIではなくYouだと思います。
対立の起爆剤ではなく、意識改革の起爆剤を作るにはどうしたらいいのか。
次回のテーマで掘り下げていきましょう!

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