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レントゲンの不思議(骨折断端の写り)

さてさて,これはレントゲン読影シリーズの記事ではないのですが,ちょうど質問をいただきましたので,共有いたします。

上記記事に対して質問をいただきました。

スクショ掲載の許可をいただきました。

さて,みなさんは同じように何か疑問を持たれましたでしょうか。

何度も言いますが,気づきは成長です。

もう一度,この記事でもレントゲンを載せますね。

質問者はこの画像の近位骨片の骨折断端に対して疑問を持ったようです。

前回の記事で私が黄色い線を引いていました。

確かに,黄色い線を見てみると近位骨片の遠位に楕円が見えます。

この写りは何を表しているんでしょうね。

レントゲンの基本的な原理として,「あっち側まで見える」というのがあります。

普通に写真を撮ったんじゃ骨は写りませんから当たり前ですが,レントゲン画像は物体のX線に対する透過性を明るさで表した画像です。

これもまたレントゲンの会で説明しますが,例えは,スポンジの上から絵の具で色をつけた水ジョウロでをジョーっとかけて,下に落ちる水と,スポンジが吸収する水,飛び跳ねてどこかへ行ってしまう水,がありますよね。

このうちの下に落ちる水を使ってキャンバスに絵として表現したものがレントゲンです。

X線を絵の具で例えました。

もちろん,光と水では性質が違いますから,あくまでも例えですよ。

そして,今回の私が書いた黄色のペンの楕円というのは,あくまでも輪郭を示したものに過ぎません。

物体があって,その奥にも物体があって,もしくはなかったりして,人間はそのものの輪郭を認識します。

アニメの顔は線で描かれますが,実際の人は線の輪郭はありません。

さて,そういった視点でレントゲンを見てみます。

先日,「骨端線は骨端面ですよ」といった内容の動画を出していますが,今回も同様です。

(実はPCで見ると、リンクを貼った際に文字がうまく表示されるようにサムネを作っています。どうでも良いですね。笑)

今回の楕円も「近位骨片の断端のあっち側とこっち側」なんですね。

というわけで、そう考えた時にどういったパターンが考えられるか書いてみました。

①〜④のパターンがあり得ると思います。

これらの図は近位骨片を側面からみたものと思ってください。

これら円柱状のものを、画像垂直方向(上下方向)にまっすぐ上からレントゲンで撮影したとすると、今回のように楕円が生まれます。

この可能性を絞っていくために、実際の診療では多方向の撮影をするのです。

いかがでしょうか。

わからなかったという人は個別に質問ください!!        

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外傷柔整師ほねゆきのnote
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