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SMARTな目標を設定し、PDCAサイクルを回せ【マラソン編】

会社員の皆様は、社内外でさまざまなビジネストレーニングを受けていることと思います。トレーニングを受けた後、直接的に仕事に活かす機会が少ないかもしれませんが、それでも頭の中に残っている内容はあるのではないでしょうか?

今回は、新入社員の頃に学んだであろう SMARTによる目標設定PDCAによる目標達成プロセス を、マラソンに当てはめてみました。

SMARTによる目標設定

プロジェクトを始める際に最も重要なのは、明確な目標を設定することです。

目標設定には SMART という手法があります。SMARTは、以下の5つの要素の頭文字を取ったものです。

Specific(具体的)

目標は具体的で明確でなければなりません。抽象的な目標では、プロジェクトの方向性がぶれる原因になります。

Measurable(測定可能)

目標は数値化できることが重要です。達成状況を明確に判断できる基準を設定しましょう。

Achievable(達成可能)

目標は現実的で、実現可能なものである必要があります。達成不可能な目標では、計画を立てられないだけでなく、モチベーションの低下を招く恐れがあります。

Relevant(関連性)

目標は自分やチームにとって意味があり、関係するものでなければなりません。また、自分たちの行動で達成できる範囲内で設定することが重要です。

Time-bound(期限)

目標には具体的な期限を設定する必要があります。期限があることで計画を立てやすくなり、行動のタイムラインを明確にできます。

具体的にみていきましょう。

「海賊王に俺はなる!」――これは非常に有名なセリフです。この目標がSMARTの基準に見合っているかどうか、確認してみましょう。

Specific(具体的)

海賊王の定義が曖昧です。「海賊王」とは何を指すのかを明確にしたほうがよいでしょう(例:グランドラインを制覇する、ワンピースを手に入れる など)。

Measurable(測定可能)

この目標は数値化が難しいため、具体的な達成条件が満たされたかどうかを Yes/No で判断する形になると思われます。

Achievable(達成可能)

漫画の主人公という設定を考えると、達成可能であると言えるでしょう。

Relevant(関連性)

「海賊王」という目標は、主人公の海賊としての行動と関連性があり、また本人の努力や行動によって達成できるかが決まります。

Time-bound(期限)

明確な期限が設定されていません。「10年以内」などの具体的な期限を設定することで、より達成に向けた計画が立てやすくなります。

→「海賊王」の定義を具体的にし、具体的な開始日と期限を設定にすれば、この目標はSMARTの基準を満たす良い目標となります。


次に、「We choose to go to the moon」のスピーチでおなじみの、アポロ計画について考えてみましょう。

Specific(具体的)

「人間を月に着陸させ、安全に地球に帰還させる」という目標は非常に具体的で明確です。

Measurable(測定可能)

上記の目標が達成されたかどうかは、Yes/No で明確に判断できます。

Achievable(達成可能)

スピーチの1か月前にアメリカは初めて人を宇宙に送り出したばかりであり、当時は実現性を疑う声も多かったようです。
しかし、最終的に計画は成功しましたので、目標が達成可能と判断されたため、計画がスタートしたと考えられます。

Relevant(関連性)

アポロ計画はアメリカが行う宇宙開発の一環であり、国家的な目標に関連性が高いものです。

Time-bound(期限)

「10年以内に」という具体的な期限が宣言されており、計画のタイムラインが明確に設定されています。

SMARTの基準を満たした目標といえるでしょう。

アポロ計画に関するケネディー大統領のスピーチはかっこいいので、ぜひ聞いてみてください。

関係ないですが、こちらのスピーチも大好きで、聞くとテンションが上がります。

少し脱線しましたが、ここで私のマラソン目標をSMARTの基準に沿って設定してみます。

目標
2025年/2026年シーズン(2026年3月まで)に、多摩川や荒川で開催される月例フルマラソンレースで 3時間切り を達成する。


PDCA

Plan

目標をもとに計画を立てます。

最終目標は2026年3月までにサブ3を達成することです。そのためのマイルストーンとして、以下の中間目標を設定します。
 2024年12月まで: フルマラソン3時間15分切り
 2025年3月まで: フルマラソン3時間10分切り
 2025年12月まで: フルマラソン3時間5分切り

トレーニングメニュー
1週間のトレーニングメニューは次の通りです。
 月曜日: 休み
 火曜日: 15kmビルドアップ走
 水曜日: 休み、またはロードバイク
 木曜日: 休み、ロードバイク、またはインターバル/5kmタイムトライアル
 金曜日: 120分走または起伏走(土日にレースの場合は休み)
 土曜日: 距離走、レース、またはロードバイク
 日曜日: 距離走、レース、またはロードバイク
 ※土日にレースを入れる場合は、金曜日を休みにします。

KPI(Key Performance Indicator)
進捗を測定するため、以下のタイムをKPIとして設定します。

フルマラソン3時間15分切りの場合
 5km: 20分43秒(ペース: 4分05秒/km)
 ハーフマラソン: 1時間33分44秒(ペース: 4分27秒/km)
 15kmビルドアップ走: 4分36秒/km→4分24秒/km→4分06秒/km

フルマラソン3時間10分切りの場合
 5km: 19分52秒(ペース: 3分58秒/km)
 ハーフマラソン: 1時間31分15秒(ペース: 4分20秒/km)

フルマラソン3時間切りの場合
 5km: 18分48秒(ペース: 3分46秒/km)
 ハーフマラソン: 1時間26分18秒(ペース: 4分05秒/km)
 15kmビルドアップ走: 4分15秒/km→4分03秒/km→3分45秒/km

スケジュール
2024年10月から2025年3月までは、ランニングを中心にトレーニングを行い、3時間10分切りをめざします。
2025年3月から8月まではロードバイクのトレーニングにシフトします。
2025年9月以降は再びランニングトレーニングを本格化し、タイム向上をめざします。
2025年10月以降はハーフマラソンやフルマラソンに積極的に参加し、進捗を確認しながら、最終目標である2026年3月までのサブ3をめざします。

2024年10月~12月: フルマラソン3時間15分切りを達成
2025年1月~3月: フルマラソン3時間10分切りを達成
2025年3月~8月: ロードバイクのトレーニングをメインに切り替え
2025年9月~12月: フルマラソン3時間5分切りを達成
2026年1月~3月: フルマラソン3時間切りを達成

Do

現在、上記の内容に基づいてトレーニングを進めています。
トレーニングの記録は Garmin ConnectSTRAVAIntervals.icu を活用して管理・確認しています。これらのプラットフォームを利用することで、進捗状況やデータの詳細をしっかりと把握しています。

Check

KPIとして設定した5km走、ハーフマラソンのタイムやビルドアップの目標タイムを達成できているか確認し、成長度合いを測っています。
また、トレーニング中の気づき(フォーム、呼吸など)はStravaに記録し、次のトレーニングに活かしています。

Action/Adjustment

現在のトレーニングメニューを継続しつつ、レースやトレーニングの結果を踏まえてメニューを調整していく予定です。
具体的には、ハーフマラソンのタイムに比べて5kmのタイムが遅い場合は、スピードトレーニングの頻度や強度を上げることで、レースペースでの走行能力向上をめざします。
フルマラソンで最後まで脚がもたない場合は、長距離走の割合を増やし、持久力強化に努めます。

また、疲労が蓄積し、パフォーマンス低下が懸念される場合は、トレーニング量を減らすなど、回復を優先したメニューに変更します。


以上、仕事で勉強したけど無駄になっている知識を、趣味に昇華させてみました。

現在のトレーニングはこんな感じです。


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