マレーシアの田舎で、現地のおばちゃん達に自由すぎるレストランに連れていってもらった話
はじめに
2024年9月1日から1年で1度だけの長期休暇(1週間)をもらった。
仕事柄連休が基本的にないのと、有給取得が不可能(上司含め誰もとっていないため制度としてはあるが雰囲気的にとれない)ため、これが年に一度の海外に行けるチャンスであった。
仕事を忘れるために職場からなるべく遠いところに行きたかった。でも遠すぎると飛行機の時間がもったいないためあまり遠くないところに行きたいとも考え、結局選んだのはマレーシアだった。若くて自由な今しか行けないであろう国を選んだ。
マレーシア滞在中にパンコール島という田舎の島を訪れた。島はしょぼい田舎の観光地といった感じで、地球の歩き方に乗っている観光名所の一つが、ただ謎の碑文がある岩(Batu Bersuratというらしい)が置いてあるだけの場所だったりするような、要は何もない島だった。
イポーという町の楽器屋で6000円くらいで買ったウクレレを片手に、さびれたビーチでウクレレでも弾いていようとか考えていた。
おばちゃんたちとの出会い
島についた初日、ホテルに荷物を置いて人も全然いないビーチを散歩していると、映える写真を撮って遊んでいる4人組の40-50代くらいのおばちゃんに出会った。最初写真を撮ってほしいということで英語で声をかけられたが、自分の英語を聞いた一人が、「日本人ですか?雰囲気とか英語のなまりから韓国人か日本人だと思いました」と言われた。どうやら4人はもともとマレーシアでの同級生であったそうで、一人は日本のスナックで働いていたため日本語が流暢であった。
一人旅をしていることを伝えると、一人で食事をとるのは寂しいだろうと心配していただき、一緒に夕食を食べようと誘っていただいた。
夕食へ
連れて行っていただいたところは、Coco resutaurantという屋外に屋根だけつけたようなレストランだった。
食事は下の画像の感じで、マレーシアで食べた中で一番おいしかった。やはり海外の食事は現地人に店を教えてもらうのが一番はずれがない。
自由すぎるレストラン
このレストランは前方に大きいステージとモニターがあり、大音量で音楽がかかって人が歌っている。ライブステージのあるレストランで、ミュージシャンなど呼んで演奏してもらうのかと思っていた。
だがなんと実はカラオケだった。歌っているのは客だった。
つまり、客がカラオケとしてステージに立ってレストラン全体に向けて歌えるような仕組みだったのだ。しかも無駄に音響もしっかりしていて、日本だったら近所迷惑として絶対に苦情が入るような大音量でみんな歌っていた。客は一切恥ずかしがったりするような様子なく堂々と歌っている。酔っぱらって悪ノリで歌っている様子もない。
なんで店内にステージとカラオケがあるのかと、連れてきてもらったおばちゃんたちに尋ねると、
「だってカラオケがあるとみんな長居するから、飲み物とか頼んで売り上げが上がるでしょ、マレーシアだとこういうところよくあるよ」とのことだった。理にかなっているようだが、あまり納得できなかった。
よくよく店内を見てみると、店内でBBQをしている人たちがいたり、雰囲気が自由すぎた。東南アジア独特の雰囲気を堪能できる場所だった。
帰り際、余談
帰り際、おばちゃんのひとりからタバコを吸いに行こうといわれた。当然喫煙所などないため、出口のあたりで吸って、吸い殻は排水溝にポイ捨てするスタイルだった。マレーシアのタバコが吸えると思って期待していると、「私はメビウスしか吸わないよ、500円くらいするしマレーシアのタバコより高いんだよ」とメンソールのメビウスを渡された。
結局マレーシアのタバコは吸えなかった。