大企業は早期希望退職を積極的に進めましょう。あと解雇規制緩和も。
昨日の日経記事です。
第一生命が営業職員以外を対象に早期希望退職の募集を実施しました。
具体的には、50歳以上で勤続15年以上の内勤社員が対象です。
目標は1,000人です。
退職金に加えて、基本給の最大48カ月分の支援金を支払い、
再就職も支援する方針です。
2024年現在、社員数は47,159人で、内勤社員数は10,256人、
残り36,903人は営業職員数です。
内勤社員は、新卒で入社したプロパー社員がほとんどです。
そのうち、総合職の割合は30%程です。(コーポレートサイトで確認済)
保険会社の総合職は高給取りです。
50歳以上となると、平均すると年収1,000万円は超えています。
俗っぽい表現で言うと、上級国民です。
仕事のパフォーマンス以上に、給料もらっている社員も多いでしょう。
第一生命の本音として、50歳以上(特にバブル入社世代)の
賃金負担が大きいから、彼らを追い出したいのです。
要らない社員を事実上肩たたきする会社は、悪の存在ではありません。
第一生命の経営判断は極めて正しいです。
それにしても、第一生命は社員に優しい会社ですよ。
再就職支援までサポートしてくれるのですから。
就職支援の法的義務は会社にありませんし。
日本を代表する大企業なので、体面のために仕方なく、
退職金割増や特別支給金、再就職支援を施しているのです。
中小・零細企業ですと、30日前の解雇予告だけで終わるところも
多いですからね。
労基法上の義務を果たせば良いので、別にひどい話では無いですよ。
そもそも、就職した会社で60才・65才まで勤め上げる終身雇用は
日本でも海外でも当たり前ではありません。
終身雇用で会社員終えた人の割合は、1950年代生まれの男性でも25%~30%ですよ。この世代でも過半数にも達していません。
誰も「当たり前だ」と言及していないのに、大企業の労働者たちが
当たり前だと勝手に思い込んでいるだけです。
希望退職を実施すると、多くの人は「この会社は危ない。ひどい。人を大切にしない。」と思われますけど、会社は社員にとって優しい存在ではないですからね。
早期希望退職・解雇規制緩和、私は大賛成です。