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紫と申します。

ツイッター(X)のフォロワーさんが書いてるnoteが面白くて便乗して自分も書いてみた次第です。文才皆無ですがつらつら書いています。暇つぶしに読んでいただけると幸いです。

我が名は紫。関西のなんのウリもない田舎町に生まれ、地味な学生時代を過ごしてきた。集落みたいな町だったので、思春期になるとやたらスクールカーストに厳しい女が謎に監視してくる。地味女が目立つのはご法度。学校では息を潜め、ファッション雑誌を読み漁り、虎視眈々と集落からの脱出=大学デビューを狙った。

英語が好きでCAになるのが夢だった。(やまとなでしこの桜子さんに超絶憧れてたアホJK)髪をド派手に染め、イケイケのギャル服に身を包み外国語大学へ進学した。人生初の彼氏もできて、薔薇色のキャンパスライフの始まりに紫の心はキラッキラに輝いていた。

しかし入学してすぐ父が大病を患ったので、紫は大学を休学した。『学校辞めるなら別れる』と呆気なく彼氏に振られ、髪を黒髪に戻し、父の介護をしながらアルバイトで入院費を稼いだ。巷では『10代に戻りたい!』って渇望する人がたまにいるけど、紫は二度と戻りたくない。右も左もわからない状態でいきなり社会に出て必死で働いて、家に帰れば日に日に弱っていく大好きな父を看病する日々。シンプルに地獄だった。

そして一年もしないうちに父は旅立った。悲しみにくれ、人生に一度きりの成人式にも参加できなかった紫だったが、暫く経ってから気合いを入れ直し、スパイラルパーマをあてBガールファッションに身を包み、大学へ復学した。大学で例の元彼と再会したけど彼が紫にお悔やみの言葉を口にすることは一度もなかった(クソヤロウめ!)

就活が始まり、片っ端から受けたCAの採用試験は惨敗だったけど、ひたすら華やかな職種を好んでは面接を受けた。そしてなぜか全部受かった。

・百貨店のインフォメーション
・北新地のホステス
・ブランド物の販売員
・ショールームスタッフ etc.

職務経歴書がえらいことになるぐらい転々と職を変えた。当時はどうしても海外留学に行きたかったので正社員には就かず、派遣や契約社員で生活を繋いでいた。歌手デビューを目指して片っ端からオーディションを受けたこともある。そしてまたなぜか受かった。当時は既に結構な年齢だったし怪し過ぎてそのレーベルには行かなかったけど、10代なら飛び付いてたんだろうな〜。すごい世界だ。。。

何万人ぐらい接客したんだろう?考えたら恐ろしい。とにかくいろんな人に接してきたし、てきめん心の病気になった。

自律神経失調症

カルテにはがっつり【鬱】と書かれていたけど、先生の判断で鬱とは診断されていない。(なあぜなあぜ?)

そして様々なアットホームな職場で過ごしている間に気づけば35歳を過ぎていた。嗜む程度に恋愛もしてきたし、何人かからプロポーズもされた。しかし、一緒に生きていきたいと思える男性には巡り合えなかった。

ふと鏡を覗く。そこそこ華やかなのに何かが足りない疲れたアラフォー女が写っていた。

学歴なし!まともな職歴なし!貯金なし!

結婚願望は元々薄かったけど、さすがに人生詰んだな〜。。。ま、細々生きていくか!と呑気に考えていた。

そして当時のマッチングアプリブームに便乗して趣味仲間を探した。この年齢になると気軽に飲みに行ける友人の数が激減する。ほとんどの友人はみんな結婚して子育てに忙しくなるからね。だから紫は恋人というより楽しくお酒が飲める友だちが欲しかった。(悲しい化け物の悩み…)

でもアプリに登録してる男性は飲み友だちなんて募集してない。当たり前だよね。みんながっつり恋人を探してる。何度もデートしてセックスができる相手を。『よし、紫も腹括るか』そう呟いてプロフィールを一新した。

【急募 彼氏 森見登美彦好きな方歓迎!】

こんなん誰が反応するねん…自分で書いて大層赤面したが、ありきたりなプロフィールではアプリの大海に埋もれてしまう…思い切っていろいろ変えてみたら案外ウケて膨大な数のいいねとデートのお誘いが毎日届いた。

そんな中、いかにも森見さん好きそうな一際面倒臭いメッセージを送ってきた男性がいた。先輩(夫)である。すぐにデートの約束を取り付けた。


だいぶ駆け足で紫の生い立ちから先輩との出会いまで書いたけど、一個一個のエピソードが濃いので需要があればまたぼちぼち書いていきます。

ここまで読んでくださったあなたにほどほどの栄光あれ!ありがとう!

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