ベースの話
中学は野球部だった。あの頃オレは野球少年だった… なんて言えばカッコつくのかもしれない。しかし、実際はあまりやる気がなかった。
強制的に坊主頭だったし、スラムダンク人気で野球よりもバスケがしたいお年頃。小学校からの野球仲間に説得されて渋々入部したけど、平日は夜遅くまで練習で土日も夏休みも休日はない。それなのに強豪校でもなかったからハッキリ言って面白くなかった。得たものは上下関係の習得と人よりも根性論に耐え抜くメンタルぐらいだろうか。
中3の夏で部活を引退したらすぐに楽器をはじめようと目論んでいた。当時はV系全盛期。まだ他の音楽を知らなかったこともあるが、LUNA SEA / 黒夢 が好きだった影響でベースヒーローへの憧れが強く、ギターから入るわけでもなく自然とベースを選んだことはよく覚えている。
そんなきっかけではじめたベースも気付いたら25年経っていた。
今回は時代を追って所持したものを 楽器遍歴 として綴ろうと思う。
Ibanez JBタイプ
1997年｜いわゆる初心者むけのセット品で、安価なモデルだったのを覚えている。最初は誰しも「自分の楽器を持ちたい！」その衝動が強くて、こういったものを買った人も多いだろう。
EDWARDS EJ-78TV
1998年｜高校生になりバイトして買ったベース。その１。
ESPは買えないけど、グラスルーツはちょっとな… そういった理由でエドワーズを選んだ同世代も多いと思う。Jが好きなだけに手に入れた時はものすごく嬉しかったのだが、その後すぐ音楽の好みが変わったこともあって次のベースを買うため手放してしまった一本。
Fender Japan JB62-US Jazz Bass
1999年｜高校生になりバイトして買ったベース。その２。
V系からエアジャム世代の音楽やオルタナへ好みが変わり、楽器の知識もついてきた頃に購入した一本。PUはUSA、そのうえフジゲンのOEM製だったこともあって、10万円以下のモデルにしては素直でいい音だったのを覚えている。機材好きの間でよく言われる「この頃のフェンダージャパンは当たりが多い」は間違いではないと思う。
G&L USA L-2000
2003年｜大学生になりバイトして買ったベース。
誰しも一度はハムバッキングPUに憧れる時期が訪れると思う。当時ハタチの私にもそれを経験して USA製のスティングレイ が欲しくなったのだが、すでに軽音部の同期が赤・後輩は黒のスティングレイを所持していたため、似たようなニュアンスで被らないモデルを探していた。
そんな時に 池袋のクロサワ楽器 で状態の良い中古品を見つけて購入した一本。PU切り替えに加え、並列／直列、パッシブ／アクティブ／ブースト、選択によって色んな表情を出せるベースで、大学後期～社会人になり ニコニコ動画へ投稿していた頃 まで長くメインを務めてくれた。
Navigator N-PB-360-LTD
2010年｜cinema staff と he のライブを見た時にプレベがカッコ良く感じたのがきっかけでPBに興味を持ち「ビンテージは無理だけど、20万前後のフェンダーかモモセで良いのがあったら買おう…」とお茶の水の楽器街へ行った時に BIGBOSS で出会った一本。どうやらその日から店に並んだらしく、ワンオーナーで状態も良く予算内だったこともあり即決で購入したことを鮮明に覚えている。その後すぐ5弦が必要なバンドに参加したためなかなか活躍の場は無かったが、2020年に一念発起してPJ改造を施し現在はメイン機として使用。2023年にフロントPUが故障したため、同型の Antiquity P-Bass に交換している。
Fender American Deluxe Jazz Bass V
2011年｜前年に一生モノのプレベを購入したうえ、自分のキャリアで5弦を使う構想はなかったのだが、GILDIA と言うバンドにサポートメンバーとして参加するうえで5弦が必要になり、Warwick／LAKLAND／Spector等も候補に入れて リボレ秋葉原 で試奏させてもらったところ、Fenderが一番しっくり来たのとブロックインレイとバインディングの装飾が気に入り購入した一本。2024年にカスタマイズした話は下記リンク先をご参照ください。
この楽器遍歴が多いのか少ないのかは人それぞれだろうし、いま手元にあるベースは ナビゲーターのプレベ／フェンダー５弦 のみだが、当分の間はこの２本で良いと自分では思っている。
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