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「三単現のS」が必要なのはなぜ?家庭教師の彩乃先生が分かりやすく解説
はじめに
三単現のSというルール、覚えていても英作文や会話のときに、ふっと忘れてしまうことはありませんか?
日本語は、主語が変わっても動詞は変わりませんよね。でも英語は、主語に合わせて動詞を変えることで「誰がしているのか」を明確にしています。
この記事では、家庭教師の彩乃(あやの)先生と中1の咲希(さき)さんの会話を通じて、「三単現のS」が必要な理由を分かりやすく解説していきます。
なぜ「She play soccer」がダメなの?
咲希ちゃん:「ねえ先生、なんで『She play soccer』じゃダメなの?『play』のままでも分かる気がするけど…。」
彩乃先生:「いい質問だね、咲希ちゃん!英語では『三単現のS』をつけるルールがあるんだけど、それにはちゃんとした理由があるんだよ。」
咲希ちゃん:「どうしてわざわざSをつけるの?」
彩乃先生:
「それ、私も中学生の頃に同じことを思ってたんだよ。」
咲希ちゃん:
「先生も?」
彩乃先生:
「そうそう。当時の私は、どうして『三単現のS』なんて必要なのか全然分からなかったの。で、学校の先生に質問したの。」
咲希ちゃん:
「それで、先生はどうやって教えてくれたの?」
三単現のSをつける理由
彩乃先生:「まず、英語では主語と動詞を文法的に一致させる必要があるの。たとえば、主語が『I』や『You』のときは動詞をそのまま使うよね。でも、『He』や『She』のような三人称単数では、動詞にSをつけて『これは一人の話だよ』って示す必要があるの。」
咲希ちゃん:「でも、1人称や2人称のときはSをつけないよね。なんで?」
彩乃先生:「良いところに気づいたね!『I』や『You』っていう主語は、それ自体で『私』や『あなた』って明確に分かるから、動詞を変える必要がないんだよ。でも、三人称の場合は『彼』や『彼女』みたいに、『他の誰か』の話をするから、動詞を変えることでそれを強調しているんだ。」
咲希ちゃん:「確かに…『I』や『You』は分かりやすいけど、『He』や『She』はちょっと曖昧かも。」
英語では主語は絶対に必要
彩乃先生:「次に、日本語と英語の違いを見てみよう。日本語だと、主語を省略しても文脈で分かることがあるけど、英語はそうじゃないの。」
(彩乃先生がノートに日本語と英語の例を書く)
日本語の会話:
A:「田中君、速いね。」
B:「うん、走るのが速いよね。」
英語の会話:
A:「Tanaka is fast!」
B:「Yeah, he runs fast.」
彩乃先生:「日本語だと、Bの『走るのが速いよね』で主語を言わなくても『田中君』のことだって分かるよね。でも、もしAが『速いね』だけ言ったら、文脈がなかったら誰のことか分からなくなることもある。」
咲希ちゃん:「そうだね、分かりにくい場合もある。」
彩乃先生:「一方で英語では、『he』をつけないと誰の話をしているのか文法的に間違いになっちゃうんだ。そして、『he』があるだけじゃなくて、『runs』にして動詞も一致させることで、もっと正確に『彼』の話だって伝わるようにしているんだよ。」
三単現のSは昔の英語の名残
咲希ちゃん:「でも、なんで英語では動詞をわざわざ変える必要があるの?」
彩乃先生:「これは、英語が『主語と動詞の一致』をとても重視する言語だからだよ。それに、英語の動詞の変化はもともともっと複雑だったんだけど、今は三単現のSだけが残っているんだ。」
咲希ちゃん:「昔の名残なんだね。」
彩乃先生:「そうそう。今では簡略化されているけど、『三単現のS』はその名残で、英語を正確に伝えるためのルールなんだよ。」
彩乃先生:「だから『三単現のS』は、英語の文法を分かりやすくするための大事なルールなんだ。ちょっと面倒に思えるかもしれないけど、慣れると自然に使えるようになるよ!」
咲希ちゃん:「そうなんだ…。でも、理由が分かったら覚えやすくなりそう!」
彩乃先生:「その調子!」
まとめ
「三単現のS」は、ルールとして覚えるのが面倒に感じるかもしれませんが、主語が誰なのかをはっきり示す役割があります。
今回のストーリーで登場した咲希ちゃんも、「S」が主語を助けるために必要なものだと気づいて、少しずつ理解を深めていきました。
家庭教師の1対1指導では、こうした生徒さん一人ひとりの小さな疑問を丁寧に解消できる点が大きなメリットです。