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寄付がくれた、あたたかい繋がり

ある冬の日、私は初めて寄付をしました。きっかけは、友人が「使わなくなった物を寄付すると、誰かの役に立つんだよ」と教えてくれたことでした。なんとなく聞いたことはありましたが、寄付を通して「助け合い」に加われるのだと、初めて実感した瞬間でした。

ちょうど年末の大掃除をしていた頃だったので、もう読まなくなった本や使わなくなった食器などを整理し、寄付することに決めました。自分では使わなくなった物が、誰かにとって価値のあるものに生まれ変わるかもしれないと思うと、不思議と心が温かくなりました。

寄付した後、支援団体から「ありがとうございました!」と書かれたシンプルな手紙が届きました。驚くほど丁寧で心のこもったそのメッセージには、支援を受けた人々の生活が少しでも変化した様子が伝えられていて、ほんの小さな行動でも誰かの笑顔につながるのだと感じました。自分の思いが、言葉を超えて誰かに届くことの嬉しさを知ったのは、まさにその時です。

あれから数年、季節の変わり目や年末になると、自然と本棚やクローゼットを整理するようになりました。これは私にとって、もはや恒例のような「寄付の季節」でもあります。その度に、「今年もどこかで誰かの役に立てるかもしれない」と、ちょっとした期待感を抱きながら品物を選びます。

そして最近では、自分が寄付するだけでなく、友人や家族にも「一緒に寄付しない?」と声をかけるようになりました。意外にも、私と同じように「どこに寄付したらいいのか分からない」と感じていた人が多く、寄付の輪が少しずつ広がっていくのを感じます。

寄付をすることは、物だけではなく、心の余裕や温かい繋がりも生んでくれます。思い出の詰まった物が新しい場所で再び大切にされることを想像するだけで、寄付を通して生まれる「人と人の繋がり」に感謝の気持ちが湧いてきます。

私のささやかな寄付のエピソードが、誰かの心にも響き、小さなアクションを起こすきっかけになれば嬉しいです。


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