4月第3週 今週のおすすめ「本の話」 5選
13日に発売された深緑野分さんの『スタッフロール』。続々と届く熱い感想をご紹介! また文春文庫からは柴田よしきさん『小袖日記』と嶋津輝さん『駐車場のねこ』の文庫解説をお届けします。
文學界5月号からは第127回文學界新人賞を受賞した年森瑛さん「N/A」をちょい読み。そして話題の文春ムック「西村京太郎の推理世界」、今週も歴代の編集者たちによるコラムをご紹介します!
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★深緑野分『スタッフロール』1年半ぶりの最新長篇に、全国の書店員さんから早くも熱い支持が集まっています
『スタッフロール』(深緑 野分)
『戦場のコックたち』『ベルリンは晴れているか』『この本は盗む者は』で立て続けに本屋大賞にノミネートされるなど、いま最も新作の待たれる作家の最新長篇がついに発売を迎えました。
ハリウッドとロンドンを舞台に、2人の女性クリエイターを描いた最新作に、全国の書店員さんから絶賛の声が続々と届いています。
■書籍紹介
★『源氏物語』と『小袖日記』の「世」と「身」と「心」
『小袖日記』(柴田 よしき)
上司との不倫にやぶれた「あたし」は、自暴自棄になり、夜の公園を彷徨う。頭上に雷が落ち気絶、目を覚ますと、そこは平安時代だったーー。
食べ物など当時の風俗も詳しく描きこまれ、王朝物語、SF、ミステリーと小説の醍醐味てんこ盛り! 時空を超えて、女同士が共鳴し、ドラマは紡がれてゆくのです。
平安文学研究者の山本淳子さんの文庫解説です。
■書籍紹介
★どんな個性も大らかなユーモアで包みこむ嶋津マジック! 愛すべき7つの物語
『駐車場のねこ』(嶋津 輝)
「オール讀物」新人賞受賞作「姉といもうと」を含む傑作短篇集。(単行本『スナック墓場』を改題)
幸田文の『流れる』に憧れる家政婦の姉と、指がないが活動的でラブホテル受付をする妹――。
おもわずほほえんでしまうユーモア。人間観察からあふれでる、生きることへの“姿勢の良さ”がにじみ出る。
文庫解説は森絵都さんです。
■書籍紹介
★【第127回文學界新人賞受賞作】
年森 瑛「N/A」
高校生のまどかは「かけがえのない他人」に憧れていたのだが――6人の選考委員が一致で推した大型新人登場!
★追悼 西村京太郎 担当編集者が見たベストセラー作家の素顔
鉄道ミステリーの第一人者として生涯647もの作品を遺した西村京太郎さん(享年91)。空前絶後のベストセラー作家に伴走した編集たちが、担当作品とその素顔をリレー形式で綴っていく。
「アスリートへ尊敬の念をこめて」
『消えたなでしこ』(文春文庫)
「大の飛行機嫌いの先生は新聞を開いて動かず!?」
『十津川警部、海峡をわたる――春香伝物語』(文春文庫)
「このタイトルセンスを見よ」
『十津川警部 赤と青の幻想』(文春文庫)
「米沢名物“牛肉どまん中”を大宮駅で」
『妖異川中島』(文春文庫)
豪華客船「飛鳥II」でまさかの入港できず!?
『飛鳥IIの身代金』(文春文庫)
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本の話では「読者と作家を結ぶリボンのようなウェブメディア」として、書籍にまつわる記事を配信しています。
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