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死者と縁
その人には直接会ったことはないが、とある人物を通して出会うというケースがある。とある方の法事で、故人との関係を聞きとる中で生前ほとんど会ったことがないこと。残された遺族との関連で参列している旨を聞いた。
施主との関連性のみで法事に座り、焼香、読経する。それは故人に思いをはせるとともに今生きる人々とともにある時間を大切に共有することなのであろう。
翻って考えてみると…我々僧侶もこれに近い場合もある。生前はあまり交流がなく、死後七日経で、49日忌まで七日ごとに伺う。
伺う中で施主との関係性や生前の故人のあり方を聞いたりしながら、死者との関係が変化していく。
死者が今そこにいる施主と住職の関係性をかえていくのだろう。死者が生者を支えているとも言えないだろうか?
関係性を維持するためにも、儀式は大切ではあるが、それ以上に死者の目線を感じつつ丁寧に生きていくこと大切なのだろうと思う。