吉原幸子

吉原幸子。
若い頃の写真。
一枚に惹きつけられる。

右手の指に挟んだ
煙草のよう。
でもそれはシャーペン。

伏し目がちの目は
詩を創作しているのか。
切れ長の目が美しい。

黒髪のショートカット。
傘のついた電気スタンド。
端整な顔立ちに光。

東大仏文科卒業、
劇団四季で主演、
詩人に転じる。

「人だけが
醜くからう
人も 死ね」

吉原幸子の詩
「瞬間」は
命令形で終わる。