老いることの意味

ある日、
鏡に映る自分の顔が
老けていることに気付く。
髪が薄くなって、
髭が白くなっている。

いつまでも
若くいられると思っていた。
永遠の30代などと
嘯いていたときもあった。
ところが、ところが‥‥。

ある日、突然
老けたことに気がつく。
ショックだった。
しかも鏡を見るたびに
その思いは強くなる。

老いはこのまま刻々と
進行していくだろう。
なぜに人は老いるのか、
ほんやりと考えていた。
ある日、その意味がわかった。

老いることは
死ぬことを怖がらないように
してくれているのではないか。
死ぬことに少しずつ慣れるために
徐々に老いているのではないか。
老いを嫌がらずに受け入れる。
そうして生きていくことなのだ。