フェイジョア
公園でのラジオ体操からの帰り、
ある方の家の塀際の下に何個も
緑色の果実が落下していた。
大きめのオリーブみたいだが、
皮が少しゴワゴワしている。
あれっと思う間もなく、
隣にいた千葉のお爺ちゃんが
この実を拾って囓った。
中は甘いんだよと言って
ニヤニヤ笑うのである。
何の実だろうと訝しんでたら
千葉のお祖母ちゃんが拾って
ハイっと僕にたくさんくれた。
家で洗って食べたらいいよと
ニコニコ笑うのである。
汚れを落として囓ってみると
皮は硬いが中身はやわらかい。
パイナップルやバナナのような
南国フルーツの味がする。
意外に美味しいのである。
ちょっと調べてもわからない。
そこで植物博士の三宅さんに
写真を撮って尋ねてみた。
うんそれはフェイジョアだよと
教えてくれたが知らない実。
フェイジョアを調べたら
フトモモ科の常緑低木で
ウルグアイやパラグアイが産地。
ニュージーランドに伝わって
グアバに次ぐ人気の果実とのこと。
日本でも瞬間的に流行ったが、
流通するまでには至らず、
家庭での栽培で今に至るよう。
その家も流行の矢先に買って
植えたのだろうと思う。
生食での食べ方は二分して
スプーンで中身をいただく。
他にはジュースやジャム、
ゼリーにしてもいいらしい。
果実酒もいけるとのこと。
さらにいいのは花も食べられる。
淡いピンクの花弁の中央に
真っ赤なおしべが放射状に出る。
見た目も華やかだし甘酸っぱく、
サラダにすればお洒落な一品に。
南国トロピカルフルーツ、
緑の実「フェイジョア」。
なかなかにユニークだし、
甘くて美味しいから、
明日も拾って食べようかな。