山の三角石
君子さん、お元気ですか?
シャクナゲやボタン、ツツジなどが咲く
素晴らしい季節がまた訪れました。
数栄さんが天国に旅立った季節だなと感じられ、
いろいろなことが思い出されます。
今、那須の山の家にきていています。
東京のコロナ渦から疎開して
人間らしい暮らしができています。
君子さんは琴海町でずっと温かい心の通う日々を
送られていることと思います。
那須の家にも数栄さんは遊びに来てくれて、
那須連峰にも一緒に登りました。
三角の石を拾って、「朝日岳 2008.10.3」と
マジックで記してくれました。
その石は今も暖炉の上に飾ってあります。
数栄さんはすでに癌におかされていましたが、
僕はアイアンマンの数栄さんが死ぬなんて
少しだって考えたくもなくて普通にしていました。
でもそのとき彼がどんな気持ちだったのかなと、
今もいろいろと思ってしまいます。
でも、思い出すのは、彼の笑顔ばかりです。
大きく口を開けて笑うことが多かったけれど、
はにかんだような笑顔も思い出します。
数栄さんが亡くなられて10年が経ちましたが、
今も地球のどこかで生きているような気がします。
どこかのジャングルとか人里離れた山の中とか。
また逢っていろんな話しがしたいです。