剣道日本一

全日本剣道選手権、
毎年楽しみに見ている。
剣豪たちの竹刀捌きは
目にもとまらぬ速さで
まったく目撃できない。

審判たちはさっと
決めた方の旗を揚げるが、
スローモーションを
ビデオで見て初めて
「おおっ!」とわかる。

今年の全日本の決勝戦は
東京の六段、安藤翔と
愛媛の五段、村上哲彦。
安藤有利の下馬評の中、
村上が二本勝ちを収めた。

脚を動かさずに飛び込み
素晴らしい一本目の面を奪い、
攻めの姿勢のまま前に出て
見事な二本目の面を決めた。
「怖れず思い切った」と村上。
日本一の剣豪となった。