ベビーシェマの男と女
なぜ僕らは赤ちゃんを可愛いと思うのか。
それは赤ちゃんが発している
「ベビーシェマ」なるものによるという。
シェマは「scheme」、図式とか大意。
赤ちゃんの大意ということになる。
赤ちゃんが発する「ベビーシェマ」によって
大人の僕らは世話をして上げたいと思う。
赤ちゃんは自分では何一つできないが
「ベビーシェマ」によって大人に守られて
一人前に育てられるというわけだ。
猫は「ベビーシェマ」と持つ生物である。
成長しても子猫の時の愛らしさがあるのだ。
なぜなら子猫との時と顔形が変わらない。
しかも行動や仕草まで子猫の時と同じ。
いくつになっても猫じゃらしが大好きなのだ。
犬も「ベビーシェマ」を持つ犬種は人気だ。
トイプードルは「ベビーシェマ」の典型だ。
いくつになっても子犬のようで可愛い。
顔も行動もすべてが愛おしくなる。
すっかりメロメロ状態で世話してしまう。
人間の大人も「ベビーシェマ」があると、
それが女性なら世の男は保護本能が働き、
それが男なら女は母性本能をくすぐられる。
「もて男」「もて女」の誕生というわけだ。
しかも「もて期」はとても長くなる。
ならば意図して「ベビーシェマ」を持てば、
なーんてことを考えてしまう今日この頃である。