桔梗のあの人
綺麗な紫の桔梗を植えた。
駐車場脇の小さな花壇。
菫が咲き終わってしまい、
園芸店で色々な花を見て
やはり好きな桔梗となった。
清楚な紫色に惹かれるが、
武士に好まれた花だった。
潔さの美しさがあったのだ。
家紋になったり江戸城では
部屋や門に名が付けられた。
星形の花の形が好きだ。
ふわりと膨らんでくる
紙風船のような蕾も好きだ。
ぽんと割れて花が咲く、
そんなことを想わせる。
桔梗の根っこは
咳止めの生薬になる。
花を終えたら根っこを
乾燥させてみようか。
冬の薬になるかもしれない。
秋の七草のひとつだが
夏に咲く花である。
清涼感があることも
夏に好まれるのだろう。
目に優しく癒やされる。
紫の 桔梗に想う あの人を 京太郎