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ホメオパシーの診察からみえてきた大切なこと

ホメオパシーの診察からみえてきた大切なこと


私はホメオパスのS先生と一緒に約3年に渡り、のべ200名以上の患者さんの診察に通訳として付き添わせていただきました。

当時は日本各地を約2週間かけて回っていました。

慢性的な症状に悩んでおられる方から、精神的なこと。不思議な症状に悩む方、症状というよりは癖という感じのことで来られる方と様々にいらっしゃいました。

初診から始まり、もうレメディを飲まなくてもいいですよ、まで通訳することを通して、診察の最初から最後までS先生のすぐ傍でみさせていただいたのは、なかなかすることのできない経験でした。

いつも感じていたこと


その経験を通して、つよく感じていたことがあります。

それは、こころと身体は密接につながりあっているということです。

このことを常に感じていました。

時には、本人が気が付かない形であったり、思いもよらない形で表れるために、一見しただけではそうとは思えないこともありました。

きっと普通は恐怖がアレルギーと結びつかないでしょうし、悲しみが咳になったり、落胆が腰痛になったりするとは思わないと思います。

最も大切な質問


S先生が大切にしていた質問があります。

それは、「いつからその症状が始まりましたか?」というものです。

何度もこのことが最も大切なことなんだとおっしゃっていました。

なぜなら、その症状が始まる少し前に、必ず何かあったはずなんだ。
そう真剣な表情で話してくださいました。

もしかすると、大切なひとを失った悲しみかもしれません。もしくは、非常にショッキングな出来事があったかもしれません。死ぬほどの恐怖を感じた経験かもしれませんし、強く恥を感じたことかもしれません。

ときには、注射ということもあります。

これはなんだとわかっていて受けたとしても、人体にとっては異物が様々な防波堤を突破して身体の中に突然入ってくる緊急事態と言えるんだそうです。


症状として抱えることになった、必ず何かきっかけがあるんだ。
と、S先生はお話していました。

どうして免疫力が下がったの?なにがあったの?


普通に生きていたら、痛みが突然すると感じたり、ある年から急に花粉症になったり、関節を使いすぎたからか腱鞘炎になったり、うっかりして風邪をひいてしまったなんて感じることがあります。

でも、昨今では特に私たちみんな感じていることと思いますが、風邪をひいている人と同じ空間にいても100%全員が風邪をひくことがあるわけではありません。

ある人には風邪がうつり、ある人には全然うつりません。
同じ条件であっても、かかる人とかからない人がいます。

それは、端的に言えば「免疫力」の違いです。

ホメオパシーでは、様々な症状がどうして治らずにそのまま残るようになってしまうのかというと、なんらかの理由で「免疫力」が下がったからだと考えます。

診察をみていると、その理由が「こころ」であることがよくありました。

そう書くと、精神的な落ち込みや心の傷の方が思い浮かぶことと思いますが、本人は全くそういう気持ちを感じておらず、他の様々な症状に現れていたのを私はたくさん見させていただきました。

たとえば、もう乗り越えたはずのお父さんを突然失った悲しみが、長年の原因不明の咳として出ているといったような症状です。

自由がないと感じているこころが、我が子を抱っこしていることができないという症状に出ている人もいました。


思わぬ形で症状になる事があるようです。


どうやら感情は無視されるとどこかへと消えることなく、ずっと身体の中にとどまって、そして、なんらかのかたちでここにいるよ!と言っているように感じました。

感情と病気


このことについては、様々な側面からいろんな方が書いていらっしゃいます。少し調べただけでも、怒りの感情と病気との関係性など、感情と病気の関係性は多くの方が研究されていることがわかると思います。

私が診察を通して経験させていただいたのは、こころと身体がどれほど密接に結びついていたか、そして、どんなふうに結びつくことがあるのか、ということでした。


だからこそ裏を返せば、こころ大切にすることは本当に必要なことだと感じます。

ホメオパシーで最も重視されている「あなたが感じていること」を日頃から大切にすることは、病気にならないためにも本当に大切です。

ホメオパシーでなくとも


もし今、何かずっと続く何かの症状を抱えておられる方がいらっしゃいましたら…

いつから始まったか?その少し前に何かなかったか?少し思いを馳せてみられると何か気づきがあるかもしれません。


ホメオパシーが素晴らしいのはその原因に働きかけてくれるレメディがあるということです。

仮に感情の整理や理解が供わなくとも、穏やかに優しく作用するのを私はみてきました。

けれども、私はホメオパシーの診察を受けてレメディを飲むのでなくとも、その気づきは大きな薬となってくれるのではないかと思っています。

それは何よりも大切な薬と思います。



次回は、「あなたが感じていること」を大切にすることについて、もう少しお話したいと思います。

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