ホメオパシー的できるだけさけたいものーつづき
ホメオパシー的できるだけさけたいもの
ホメオパシーの診察で、患者さんの今抱えている症状がどうしてあるのか原因を探る上で、過去に飲んでいた時期がないかとS先生が気をつけていた薬があります。
それは、
精神安定剤
痛み止め
副腎皮質ホルモン剤(ステロイドなど)
抗生物質
避妊薬
です。
飲んでいたら絶対いけないというわけではなく、
ホメオパシーのレメディは自然のエネルギーを利用するものなので、それが働き始めるまでに時間がかかったり、
もしくは現在抱えている症状の原因になっているかもしれないと考えられるからのようでした。
私はどの薬も「抑える」ということなのではないかと考えています。
前回に引き続き、今回は後編です。
抗生物質ってどんなもの?
抗生物質は、「細菌を殺すもの」です。
例えば、何か身体に炎症が起きている場合には、その炎症を起こしているのではないかという細菌を殺すために飲んだりします。
私は何度も経験がありますが、細菌が原因の膀胱炎などの場合には、救世主!という気持ちになるくらいよく効いて楽になります。
しかし、患者さんのなかには、何をしても治らない症状に対して「念の為」抗生物質を長く処方されていた方が少なくありませんでした。
どうやら何をしてもよくならないから、保険のために処方されていることが多いようでした。
炎症を起こしている時には抗生物質が処方されて飲むこともありますが、私はできるだけ避けたいと思っている薬のひとつです。
なぜかというと抗生物質を飲むと、その後身体に別の症状が出てとってもしんどいことが多いからです。
私は身体がものすごく強張る感覚があったり、身体の常在菌も一緒に失われたことによる別の症状が出たりします。
酷い疲労感も感じたりして、全快したと感じられるようになるまで1ヶ月以上かかることが多いです。
もうひとつ、学生時代に先生から聞いた話も強く心に残っています。
先生の子どもは難病で、抗生物質が効かないと話してくれました。感染症にかかったことがきっかけだったようです。
抗生物質を飲んできた人類が生み出した抗生物質が効かない菌がある。
どうか、もうそういう菌を生み出さないために、みんなは抗生物質を乱用しないでほしい。
という話をしてくれました。今でも忘れられないお話です。
常在菌、腸内細菌
抗生物質は「細菌」を殺すものなので、悪い菌、良い菌を区別せずどの細菌にも作用します。
普段、私たちは菌と共生している意識はあまりないですよね。
実は身体の周りを常在菌がいつも浮遊しています。ゆっくりと同じ方向に動いているそうです。
普段はこれがバリアのようになってそのほかの悪さをする菌が入ってこれないようになっているそうです。
最近は「腸活」という言葉があるように、腸の中にいる善玉菌を増やすことが健康にどれほど大切かわかってきました。
悪玉菌だけでなく、日和見菌というどっちつかずの菌もいるみたいです。
抗生物質はそれらの菌にも全て等しく作用します。
善玉菌も常在菌も死んで数が少なくなると、その中で最も強力でパワフルな菌だけが生き残るのでは?他の菌が少ないときにはどうなるのか…とイメージが湧きます。
普段は腸内の善玉菌のおかげで私たちは様々な感染症から守ってもらっています。
どんな時に、悪玉菌が活性化したり日和見菌が悪い方に引っ張られるかといえば、免疫力が低下したときです。
これも普段から「腸活」して、いい菌が元気に働いてくれることを応援するのは感染症を防ぐのに何よりも有効ではないでしょうか。
先日、大阪大学の研究で、37度を超えたときに初めて身体の免疫力細胞が病原体を殺す物質を作り働き始めることがわかったというニュースをみました!
身体に高熱が出ているなかでは病原菌やウィルスの活動は急激に低くなるそうです。
身体が熱を出して免疫力を発揮させようとしている時には、過度に熱を抑えず免疫力や善玉菌が働きやすい環境で応援するのがきっと早い回復への近道です。
そして、免疫力は戦った相手をわすれません。
だから、次回からはもっと早く免疫力は反応して炎症が起きる前、身体に症状が出る前にすばやくやっつけてくれます。
子どもはその経験が少ないため頻繁に熱が出るものですが、その度に免疫力を獲得していると思えば、子どもの身体、頑張れ~と応援する気持ちになっています。
避妊薬
避妊薬は日本では海外ほど普及していませんが、日常的に飲むものや緊急ピルなどがあります。
望まない妊娠を避けるのに必要な場合もあると思いますし、そういった選択肢があるのは大切なことだと思います。
けれど、それがどれほど強力でどれほど大きな影響を身体に受けるかは想像に難くないことだと思います。女性の身体がその影響を受けることを悲しく思います。
一方で緊急ピルを使わないといけないような場合はそれは自分を守ったことですから、使ったことを後悔する必要はないと感じます。
選択する
西洋薬は本当に影響力が強いものです。ですから、最も必要な時にはとても頼りになるものでもあります。免疫力も負けることがあるからです。
普段はできうる限り避けておいて、いざという時には頼りにするというのがいいのではないかと、医療も自然療法もどちらの世界もみてきて思います。
様々な選択肢を検討することはとっても大切だと思います。この選択しかない、ということは大抵ないと感じます。何かしら多様な手立てがあるものです。
病気になっても、絶対に大丈夫です。
なぜなら、私たちの身体には生まれながらに素晴らしい免疫力が備わっているからです。
免疫力に関して私が抱いているイメージは、しなやかに揺れる枝です。
少しでも風が吹けばかならず揺れます。左右に揺れてそれでもまた元に戻ります。
何かあれば揺れるので、大きく揺れるときはしんどいかもしれません。
それでも、必ずバランスを取り戻して戻ってこようとする力がもともと備わっています。
もしその枝に居座る何かがあれば、そんなときはホメオパシーなど様々な治療の出番です。
Care=気にかける、手当する、Careful=注意深くする、注意する
何よりも自分自身に注意深く目を向けて、ケアするということを大切だと感じます。
自分自身にケアフルになって、いろんな変化に目を向けて、自分を大切にケアすることで、きっと避けられるものがたくさんあります。
みんなが違っています。さまざまな面において、全く違うたった一人しかいない人間です。
自分にとって最も有効で最も効果を感じられる方法を、自分自身の身体の反応から探してみると良いと思います。きっと身体はよく知っていて、答えてくれると思います。
次回は何か症状のあるときに、私にとって有効な方法を少し紹介したいと思います。
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