おもしろくなきことをおもしろく
1 はじめに
授業のつかみは特に大事にしたいと思って力を入れます。
学ぶ意義を感じにくい単元は,はじめにつかめるかどうかで子どもの学習意欲に大きく関わってきます。
今回は漢文です。
中学生になると本格的に漢文を扱うようになりますが,ややこしい記号が出てきて得意なことそうでない子どもで二極化します。
小話や基本の押さえ方をまとめてみました。
2 なぜ漢文にいちいち記号がついているのか
元気のよい子は,
なんでいちいち漢字に記号がついてるんだ
上から順番に読めば良いじゃないか
記号を覚える意味が無い
など,自由気ままに不平不満をぶちまけます。
私は,こういう素直でストレートな発言が大好きなので,すぐに取り上げます。
先生方も子どもの悪態にいちいちネガティブな反応を示してたら身も心も持ちませんよね。
逆に子どものそのモヤモヤをうまく解消できれば,子どもは納得して学習を進めようとするかも知れません。
子どもが良く反応する小話を一つ紹介します。
3 英語で告白,なんて言う?
どうして記号が必要な理屈が分からない
という子どもには少し視点を変えて話をします。
「いいとこに気付いた! ところで,英語で告白する時,なんて言う?」
と聞いてやると,きょとんとしながらも,
I love you .
と答えます。
英語は何でも良いのですが,アイラブユーの効果は集団によっては大きいです。
あとは,このことばはみんな知っています。
というよりこのことば以外告白の仕方を私は知りません。(笑)
日本語訳を聞くと
私はあなたが好きだ。
といったことを言います。
そこで
どうして私は好きだ。あなたが。
と訳さないの?
と聞くとハッとします。
ことばが違うと文法が違う。
それを先人が工夫をして読めるようにした努力があるから,数千年も前の文章に触れることが出来ると実感できるでしょう。
漢文を例に引き合いに出すのなら,
我読書
などの簡単な言葉から示してあげると視覚的にもわかりやすいですね。
4 おわりに
基礎的・基本的な知識の定着方法についてはまたまとめたいと思います。
なんといっても学習意欲。
意味の無いと感じることにも日常と結びつけてやることで学ぶ意欲につながるものです。
せめてそのときのモヤモヤが晴れて,意欲がそがれた状態は払拭したいものです。
学習を日常や他教科と結びつけて,学習の意図を子どもなりにつかませてあげましょう。
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