PERCHの聖月曜日 25日目
人びとは、身体的に接近して生きているだけでは、社会にはならない。このことは、人が他の人びとから多くのフィートまたは多くのマイルを離れることによって、社会的影響を受けなくなるわけではないのと同じである。本や手紙は、同じ屋根の下に住んでいる人びとの間に存在するよりも、より親密な結びつきを、相互に何千、何万マイルも離れている人びとの間に打ち建てる。諸個人はみな、共同の目的のために働くからといって、集団を構成するわけではない。機械の各部分は、共同の結果のために、協同性を最大限にして作動するが、各部分は共同体を形成はしない。しかしながら、各部分がすべて、共同の目的を知っており、それに関心をもっていて、それを考慮しながら各自の特殊な活動を調整するならば、その各部分は共同体を形成する。しかし、このことは、コミュニケーションを含むものである。各自は、他の者が何をしているかを知らなければならないし、何らかの方法で、自分の目的や自分の進歩に関して他者に知らせなければならないだろう。合意は、コミュニケーションを要求するのである。
––––J.ディーイ=G.H.ミード『民主主義と教育』人間の科学社,2000年(原本1916年),p15-16
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