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自由が丘パン歩き③【東京女子大生のんびり春休み】
1.二日酔いと試金石の話
最近フルーツをつまみにお酒を飲むのがマイブームです。昨日も深酒が止まりまらず、二日酔いで頭痛いです。はなまるです。
フルーツってちゃんとカロリーあるのに、野菜みたいな見た目をしているせいで罪悪感がゼロですよね。。恐ろしい。フルーツマジック。
今回は3回目なので今までのお散歩を少し振り返りますが、過去二回パンの激戦区自由が丘にて、
「フランスの風吹く美味しすぎるオシャレお惣菜屋さん」と
「ベーグルしかない狂気、ベーグル楽園」に赴きました。
とても不思議な大冒険!!たのしい!!
しかし、私は王道を忘れていました。
昔はパン屋の試金石とまで言われたクロワッサン。
バターたっぷりのリッチな生地は、デニッシュやキッシュ、パイへと派生し、豊かな香りと確かな食べ応えで、パン界隈の中でもトップクラスの満足度とカロリーを誇ります。
それがどうやら食べログの海原を彷徨っていると、お店のパンのほとんどがクロワッサン生地というお店を発見。
しかも駅近、二日酔い患者にも優しい。
上記の通り、2つあるショーケースのうち片方はクロワッサン生地のパンのみ。もう片方のケースにもデニッシュやキッシュがチラホラ。
餅は餅屋と申しますからね。バターの海を泳いでいきましょう。
きらきら眩い宝石屋さん
2.MONT-NOM
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入った瞬間目に入るのは、ショーケース越しの艶々パンたちです。この、バター由来のパンの艶って、なんでこんなに美しさを感じさせるんでしょうね。
パンスイスの細い線が相まって、豊かな馬の毛並みを彷彿とさせます。府中競馬場に来たみたいですね、違うか。
さてパンを選ぶわけなんですが、今日はいつもと一味、いや一腹違うんですよ。
先程も申し上げた通り私は二日酔いの身。
普段ならパン屋巡り前の腹ごなしに、手頃な中華料理屋で、チャーハンに餃子を食べるのですが、本日はパスです。
今日はあの脂の香りを想像するだけで、うっっっ。。。
という訳で、バナナをコンビニで買い軽昼食とし、自由が丘到着後はまっすぐパン屋さんへと歩いて来た訳なんです。
食事後だったら目もくれないお食事系の甘くないパンが今はすごく美味しそうに映ります。
ノーギョーザ!ノーチャーハン!
カレーパンが!美味しそう!!
3.世田谷区系カフェとカレーパンの話
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おしゃれなタイ料理カフェで出てきそうなココナッツチキンカレーが入っています。イメージできない方はバターチキンを想像してください。
名札にクミンやコリアンダーの文字を見つけて、コリアンダーってなんだっけってなったんですけど、つまりパクチーってことですよね。
パクチーと言ってくれ、パクチーと。
パクチーって、国によって扱いの差がかなり違うように感じるのは私だけでしょうか。身のこなしが滑らかともいいましょうか。
アジア諸国では、癖のあるエスニック料理の立役者として時に偏愛、時に恐怖されているのに対し、
ヨーロッパではおしゃれなハーブとして蝶ネクタイを胸にたたえ闊歩している。
私は小さい頃パクチーが苦手すぎて、料理にその葉が一枚でも入っていようものならその周囲の食材ごと警戒危険区域に指定していました。
移るので、風味が。
なんならパクチーを1度目にしてしまうと、以降数日間三つ葉すら警戒していましたからね。
あの2人は似てます。仕方ないです。
でもその反面、キッチンに並ぶ瓶の中で一番好きだったのはコリアンダーだったんですよね。
あの、乾燥させて粉末にして瓶詰めされたタイプのやつです。エスビーとかGABANが出してるやつ。
まずなんてったって、名前が可愛い!
当時好きだった本の主人公の名前がコリアンダーだったのもあるかもしれません。
そんなパクチー座談会はお開きにしまして、とにかくこのカレーはタイ料理カフェじゃないと許されないレベルのエスニック感とオシャレさです。
何故タイ料理屋やインドカレー屋と表現しないかというとタイ臭くないから。そこまでエスニックエスニックしてないし、もっとこのカレーパンはファッショナブルなんです。
どちらかと言うと、あれですね、元バックパッカーの脱サラリーマンが豪徳寺(世田谷区に多い、都心から少し離れた且つギラギラし過ぎてない、でも少し意識高い系な住宅街の意)でのんびり営んでいるカフェ。調べてみると意外とインスタのフォロワー多かったりするような。
ココナッツのミルキーさとトマトの甘さ、コリアンダークミンの程よいエスニック感が楽しい、爽やかで背筋がすっと伸びるカレーパンです。
あと、生地に関してなんですけど、カレーの味わいが優しいからザクザクガリガリで食べ応えバツグン!
※割と本当にガリッガリなので、口腔内の安全には細心の注意を払う必要があります。こういう味に対する食感のアクセントって大事ですよね
4.コーンポタージュとバターたっぷりの話
あと、ついでなようで申し訳ないのですが、
コーンのキッシュも美味しかったです。
「まるで食べるコーンポタージュ!」というキャッチーな響きに釣られて思わず買ってしまいました。こういうキャッチーな売り込み文句に弱いんですよね、誘いには素直になるのが人生幸せのひみつだと思っています。
包み紙から出して手に持ってみたら、あらびっくり、キッシュ生地が見るからにサクサクザクザクそして分厚い!
これならコーンポタージュのダムも決壊しなさそうです。安心。
まず生地が分厚いから、これまた食べ応えたっぷりザクザクなんですけど、肝心のコーンポタージュの中身に関しては、思ったよりキッシュでした。
食感について、メイトーのなめらかプリン的な半個体状のものを想像していたんですが、お高い出汁ジュワジュワ系のだし巻き玉子のイメージが1番近いかもしれないです。
ちゃんと、キッシュだった。
でもその分、具のコーンがたっっぷりなんですよ。食べるコーンポタージュたる所以はむしろここかもしれないでふね。
そして1番大事なお味は、もうお高いホテルビュッフェに出てくるコーンポタージュとしか言えないです。それくらいまろやかで癖がなくて語彙力の必要がない程の安定感ある美味しさ。(決して凡庸だという意味ではないです)
私の実家の近くにシズラーという、ビュッフェもできるロイヤルホストみたいなお店があるんですよ。(調べたらほんとにロイヤルホスト系列でしたびっくり)そこで食べたコーンポタージュを思い出しましたね。
決してインスタントの水っぽいコンポタやポテチのコンポタ味と比べてはいけません。あれらとは住む世界の違うコーンポタージュです。
あと、ここのお店のパン全てに恐らく言えることなんですが、バターたっぷりサクサク生地であるが為に、食べる時は膝にぽろぽろ生地の雨が降ります。
これは致し方ないことでありますし、むしろそれこそが、このパンがバターたっぷりサクサク生地であることの証明だとも言えます。
人生はトレードオフ、二者択一、取捨選択。
利便性や機能性と満足度の高さは反比例するのが世の常なんですよ。
バターたっぷりの副反応はもう1つあって、パンが全体的にリッチな仕上がりなので食パンとかでも歯切れが良いんですよね。ほらあれよくあるじゃないですか、
スーパーで買った食パン、生で食べるともちもち瑞々しいんだけど、咀嚼しているうちに歯の溝にグニュグニュしたのが残ってなんか不快、みたいな。
あれが発生しないんです。
実はクロックムッシュもお店で買ったんですよ。
それでお家でちょっと温めて食べたら、アメリカンダイナーのクラブハウスサンド並みにサクサクでした。
バター塗ったトーストくらいサックサク。
4.サクサクは副旋律なクロワッサンの話
そしてなんと言っても!いちばん私が楽しみにしていたパン!クロワッサン!
多分ここのお店はパンスイスが一番有名なんですけど、そもそもパンスイスはクロワッサンの応用的パンだし、一番シンプルだからこそ個性がわかるクロワッサンを食べたいと思って楽しみにしていたんです。
待望の一口目なんですけど、中がほんとにしっっとり潤っていて。黒トリュフのような風味がふわあっと口に広がったんです。
多分発酵バターのコクと香りだと思うんですけど、それくらい芳醇で重厚な香りが口の中に広がります。
パッと見外皮がパリパリの層だから、乾燥というかさっくりな食感をイメージしがちだと思うんですけど、中はちゃんと潤ってて、このが香りと水分を閉じ込めてるんですよね。
クロワッサンってパリパリした食感と見た目に注目が行きがちだけど、実は、中のしっとりした部分こそ主旋律なんじゃないかと私は思っています。
そして食べ進めて発見したクロワッサンのドームに鼻を近づけると、小麦とイーストの豊かな香りが!
イーストの香りってえも言われぬ魅力がありませんか。
小学生の頃、夕方キッチンの作業スペースにてイーストのスタメンを確認するとすかさず嗅ぎに行ってました。ピザが夜ご飯の日は、手作りピザの味より、調理中のイーストとオリーブオイルの香りにテンションが上がる。
やっぱり食べ進めるごとに、私はクロワッサンが好きなんだなあとしみじみ思いますね。
油分がしっかりしてるから、中の水分が抜け出さなくて、他のパンと比べるとよりしっとり香り高い気がする。
5.スノードームなケーキの話
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本当は下とか右に見えてる横長のパンが本家パンスイスで、この丸っこいのは亜種なんですけど、丸々したフォルムが可愛すぎて思わずこっちを買っちゃいましたね。
そもそも、パンスイス自体私はあまり聞いたことなかったので、このお店のInstagramにて調査を行いました。
すると、なんとこのお店開店当初からクロワッサン生地とキッシュに特化していた訳じゃなかったみたい。
きっかけは、あったじゃないですか去年一昨年あたりに、「進化系クロワッサンブーム」!
※下記参照
その流れでパンスイスが雑誌やテレビの引っ張りだこになり、今やショーケースの半分を占める看板娘にまで権力を増やした結果が今のようです。
雑誌やテレビ映えも納得のキラキラな輝きに、思わず目がハートマーク。
私が男だったら、可愛いさのあまり一目惚れしていたことでしょう。
先程も言った通り、本来ならシンプルな王道の初期メンバー、パンスイスを頼むべきなんでしょうが、既に私の心はピンクのハートにメロメロラブラブフォーリンラブ。
しかもかのスイーツ界の大御者、meiji様とコラボしている。。。!
meijiに担保された味、胸が膨らんで爆発しそうです。
まず第一印象として、やっぱりパリパリの絹の糸が!とてもパリパリポリポリしている。。!
そして、まず伝えなければならないのは、これは絹糸で包まれたケーキであるということ。
あくまでケーキであって、それは正にクロワッサンの中に隠された花園なのです。
フランボワーズジャムの甘酸っぱさにときめき、後からやってくるチョコカスタードの華やかな香りと風味に胸が高鳴る。
どうしてもチョコって重たい味わいだし、口の中にいつまでも居座ってる感が否めないはずなのに、これはカスタードクリームに混ぜられているからかすごく軽やかなんですよ。
そして、それら全てが帰着するのはふんわりしっとりなスポンジ。なんと美味しいスノードームなんでしょう。
味が美しいと書いて美味しいですが、このパンスイスは、それはそれは美しいお味でした。
※因みに上に乗っているハートは、フランボワーズ味のクッキーです。勿論ただ上に乗ってるだけのかたいクッキーではありません、クッキーにあるまじきジューシーなフランボワーズ味が、ホロホロ解けていく、そんなエリートクッキーです。
6.どうでもいいしなんでもいいのに、ちょっと気になる話
どうでもいいんですけど、世間一般の人はラズベリーとフランボワーズが同じ果物だといつ気付くんでしょうかね。
ベリー系って見た目が似てるのものも多いし、そもそも種類が多いし、素人目には味の違いもよく分かりません。
初見のベリーがいても、割と素通りしちゃう人多いんじゃないかなあ。フランボワーズって因みにフランス語なんですけど、当たり前に学校でフランス語なんて習わないじゃないですか。
ほんとフランボワーズの実態を我々はどうやって知るんですかね。
いつの間にか知っているものなのか、
誰かのうんちく自慢で知ってしまうものなのか。
因みに私のこの知見との出会いはGoogleでしたね。語尾がベリーでないことに不信感を抱き自分で調べました。
よくよく考えたらフランボワーズだけ不審なんですよ。
ブルーベリー、クランベリー、ストロベリー、ラズベリー、フランボワーズ、ブラックベリーetc..
明らかにフランボワーズの存在だけ異色過ぎる。
調べたところ、木苺という言葉もラズベリーを指すそうです。
さて今あなたの目の前に、それぞれ違う種類のラベルが貼られた瓶が3つあるとします。
1.コンフィチュールフランボワーズ
2.ラズベリージャム
3.木苺のジャム
どれを買いますか?
私は木苺のジャム買っちゃうかもしれないです。それか、たまに背伸びしてコンフィチュールフランボワーズかもなあ。
ラズベリーには可哀想ですが、ラズベリーって響きが中途半端だと感じます。
フランボワーズ程おしゃれさを感じないし、木苺ほど素朴でもない。
しかし英語らしいポップな雰囲気と、その他のカタカナ英語に対する親和性は唯一無二であるのも事実だと思います。やっぱりコンフィチュールって言われても耳馴染みがないし。
7.スティーブ・ジョブズは正しかった話
パン屋巡り前の中華屋通いについて、今は少し懐疑的な気持ちです。
飢餓状態は良くないと腹ごなしに通っていたのに、今日食べたパンはいつもよりなんだか美味しい気がする。
私は今日1つの推論を発見しまして、満腹感は食事や咀嚼、味合うことに対する主体性を無くしてしまうのではないかと。
stay hungry
そして、当たり前ですが甘くないパンも沢山食べられる。
しばらくは、バナナ1本で様子を見ようと思います。
あと最後に、袋が、可愛かったです。
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