読書感想文note【働くということ 「能力主義を超えて」】
積まれていく本に囲まれながら、今日も一冊、新しい本のページを開く。
とても面白く、一日で読み切ることができた。
現在進行中のプロジェクトの中でも、キャリアコンサルタントとしても、今を生きる人間としても、「働く」についてはよく考える。
(最近自分が企画したプログラムのタイトルは『「はたらく」ってなに?』)
何かの確信を持てたわけではないけれど、これからも考え続けるであろう「働く」についての新しい視点をもたらしてくれたことには違いないように思う。
今日の自分が感じたこと、考えたことを残しておく。
『働くということ「能力主義を超えて」』を読んで
「能力」や「なにができる・できない」といったことで、人を選んだり分けたりすることは、見ることができるはずの景色を手放しているのかもしれない。
本書の中ではレゴブロックに例えられていた。
「働く」ことがそうであるように、「感情」や「価値観」も「自分一人だけ」で作り上げられるものではないように思う。
生まれ持ったものに、出会った人や起こった出来事などが影響を与え合い、それらが生まれる。
身近にあるものによって影響を受け出来上がった価値観は、無自覚に自分に染み付いていることもある。
「能力主義」というものも、僕にとってはそういった価値観の一つなのかもしれない。
だからこそ、
こういった言葉を繰り返し自分に言い聞かせてみることは大事だと思う。
本書にも書かれているが、「能力主義」と「脱・能力主義」を二項対立させて、どちらかを選び取ればいい、なんていうことはない。
他者が持っている能力に対し、それを自分も獲得してみたいと思うなら、そのプロセスを歩むことは誰にも否定できないことだと思う。
だが、それが「その能力を獲得し、他者の領域を奪い取る」という視点からくるものであれば、話は別だ。
奪い合うよりも大事なのは、「組み合わせること」なのだから。
組み合わせていくために必要なのは、素直な気持ちだと思う。
この本の中で、素敵だなと思った言葉のチョイスがある。
今の社会では、持ち味を発揮する機会にすら不平等があるように思う。
持ち味の組み合わせについて、これからも考え続けていきたい。