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若さを保つために、老化を早める生活習慣とは?予防医学専門薬剤師目線で解説
はじめまして、健康美容コンサルタント(薬剤師)の宮本(@holistic_ph_919)です。
老化を早める生活習慣について紹介していきます。
日本は世界トップレベルの長寿国家とされています。
私たちも人生100年時代という言葉が広がってから数年が経過しました。
それと共に注目されるようになったのが、見た目のアンチエイジングや内側の老化を予防するようなセルフケア法や医療が少しずつ浸透してきています。
老化を遅らせることは、仕事のパフォーマンスを長く維持することにもつながります。
長く生きるためには、お金を稼ぐことがどうしても隣り合わせにあります。
そのためには、動ける体がどうしても必要ですし、見た目が若々しくしていると活力もあるように周りからの印象が良くなります。
見た目は美容医療でもどうにかできることも多いため、美容大国韓国の流れもあって美容医療に対する抵抗感もこの数年でかなり下がっていると思います。
しかし、体内のほうはどうでしょうか?
年齢とともに老化が進んでしまうのは、全人類共通して止めることができません。
それにどんなに美容医療を駆使しても、根本解決するような生活習慣を行っていないのであれば、それは永遠に続く美容医療の課金沼にハマっていく一方だと思います。
例え、美容医療を継続していけたとしても、やはりその効果も日々の生活習慣の改善があることで、美容医療の効果を実感しやすくなると経験された方も少なくないはずです。
ここでは、そんな内側からのアンチエイジングに特化した「老化を早めてしまう生活習慣」について紹介していきます。
ここで紹介した内容以外にも、皆さんが気をつけている生活習慣がございましたら、noteやX(Twitter)、Youtubeのコメント欄でご意見をいただけるとうれしいです。
01|そもそも老化と加齢には大きな差がある
加齢は防げないが老化は予防できる
最近は、男女ともにアンチエイジングに興味を持つ方が増えてきたと感じています。
病気にならないように予防していく予防医学としてのアンチエイジングにも注目が集まるようになったと感じています。
ここで皆さんに1つ質問があります。
「加齢」と「老化」の違いはなんでしょうか?
アンチエイジングの領域では、この2つを言葉の意味をしっかりと区別していくことが大切になっていきます。
◼︎加齢
時間経過とともに重ねる年齢のこと、つまり暦年齢の変化を指します。
これは誰にでも同じスピードで起こります。
◼︎老化
加齢に伴って起こる身体や精神のさまざまなはたらきの機能低下を指します。
体が思うように動かなくなったり、思考が遅くなったり、肌にシミやシワが目立つようになったりなどの症状に関係することを指しています。
そのため、加齢は平等に1年ずつ経過していきますが、老化に関しては進行する速さに個人差があります。
アンチエイジングの領域での老化は、遺伝のような「先天的要因」や生活・環境要因といった「後天的要因」が複雑に影響をしています。
この老化の速さを少しでも遅らせることためには後天的要因に意識を向けることが大切になっていきます。
また、老化の中でも「病的な部分が加わった老化」と表現される方もいます。
つまり、何かしらの病的要因が加わったことで、老化が加速してしまっているのを治療または予防することが大切になっていきます。
そのため、「老化は治せる病気である」と主張する方も増えてきました。
皆さんにも覚えがあることはありませんか?
数ヶ月前までは、言葉もハキハキしていて、テキパキと自分の手足を使って動いていて、年齢を聞いてびっくりしてしまうようなパワフルで活動的な方
そんな方が、あることがきっかけで入院して戻ってきたら
あの時の面影がないくらいに、別人のように老け込んでしまった姿になってしまうこと
これが病気が老化を加速させたということです。
実際、アンチエイジング研究により、運動や食生活といった生活習慣を積極的に変えることで、老化の速さを遅くしたり、老化した状態を改善したりすることで、老化をコントロールできる可能性があることが分かってきました。
老化の仕方には個人差がありますが、先天的要因よりも生活習慣による後天的要因が大きく関係していきます。
そのことから、私たちが老化しやすい体の箇所として筋肉・血管・脳・ホルモン・骨の5つに分けられています。
この5つのうちどこから老化が始まるかは人によって異なります。
また老化を加速させる危険因子として、免疫ストレス・酸化ストレス・心身ストレス・生活習慣・糖化ストレスの5つの危険因子があります。
これらを気にせずに生活してしまうと、老化はさらに進行しやすくなります。
私たちに大切なことは、何か1箇所の老化が突出してしまうことではなく、加齢を伴いながらもバランスよく老化している状態が理想であり、病的な老化によるものが少ない状態にしていくことが大切です。
02|老化を早める生活習慣
■睡眠不足
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どの生活習慣の中でも優先して見直していただきたいのが、睡眠の習慣です。
しかし、この睡眠習慣は皆さんの意思に関係ないところでも制限されていると私は思います。
それは、仕事や学校などの外部からの時間的な制限が起きているということです。
本来であれば、9時くらいに起床して、22時くらいに寝ると調子がいいという方がいたとして
仕事が9時には出社しないといけないとなれば、早く起きないといけません。
仕事場へ行くための手段として電車やバスを使っていれば、その分だけさらに早起きしないといけません。
そして、仕事が終わって帰宅した時刻が、22時になってしまって、夕飯をそこから食べて、入浴してなどとしていると気づけば深夜ということもあります
このように、自分の本来調子がいい睡眠習慣を継続したいと思っても、外部からの時間の制限があることで、強制的に睡眠不足の状態を習慣化させられてしまうこともあります。
睡眠の質を高めるようなテクニックも大切なのですが、時間を他者に縛られることから解放されることも大切です。
人によって優先されるものが異なりますが、健康を気にするのであれば40代に近づいてきたら、仕事の見直しも検討すると良いと思います。
健康の近道は、食事や運動よりも真っ先に睡眠を取れる環境を自分で生み出しましょう。
そのためには、仕事を変える覚悟も大切です。
■ストレスに何でも反応する
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2つ目は、ストレスに何でも反応してしまうということです。
ストレスに関しては、受けた刺激に対して強い抵抗力を持つ方や、そのまま何でも受け入れてしまうような弱い抵抗力を持つ方がいます。
しかし、ここで気づいていただきたいのですが、私たちが外部から受けるストレス刺激(ストレッサー)にそこまてだがありますでしょうか?
実は、外部からの刺激によってストレス反応が出やすいかどうかは、相手に問題があるというよりも、自分に問題があることの方が多いのです。
これを心理学の用語では、認知評価の歪みと言います。
実は、私もかなり認知評価の歪みが強いです。
HSP気質と呼ばれる繊細気質であることもそうですが、神経質な部分もあります。
自分の気分を害することが起きた場合には、相手を変えることは非常に困難です。
そのため、こちらが諦めて、距離感をとることで刺激を回避することを優先してみましょう。
また、ちょっとしたことで脳内の思考が反芻してしまうのも、認知評価の歪みの典型例です。
余計な思考を生み出さない工夫をすることも大切です。
例えば、少しハードな運動をする、単純作業を行う、わざとタスクだらけにして忙しくする。マインドフルネスの技術を使うように
脳で思考させる余裕をあえてなくすような行動を行うことで、余計な反芻癖をなくすことにつながります
ストレスに対して鋼のメンタルは必要ありません!
必要なのは、ストレス刺激の力を分散させるクッションメンタルを身につけましょう。
■血流の巡りが悪い
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3つ目は、血流の巡りについてです。
血流の巡りが良くないと、全身の細胞に酸素と栄養を送れないだけでなく、細胞から出てくる排泄物を巡らせて取り除くことも難しくなっていきます。
また、血流の巡りは体温にも影響してくるため、基礎体温が低くなってしまうと免疫力を働かせるのも難しくなってしまいます。
そんな、血流を巡らせるには、入浴をしっかり行うことや筋肉をつけることで、全身の血流を巡りやすい環境を作ることも大切になります。
血流が悪化してしまうと、少しずつですが毛細血管が劣化していき、ゴースト血管と呼ばれる血液が通らない血管が生まれてしまいます。
ゴースト血管が増えていくのは、体の外側から少しずつ進行していきやすいため、手足の末端冷え性がある方や、肌や毛髪のように心臓から遠いものほど影響を受けやすくなります。
美容の話をしますと、肌の艶が良い方、くすみが少ない方の肌の血流を見てみると、ゴースト血管が少なく、しっかりと肌の奥まで血液が巡っている状態になっています。
このゴースト血管を防ぐために私が大切だと思っているのが、赤血球の質と血管の柔軟性の2つです。
赤血球の質に関しては、赤血球を構成する栄養素であるタンパク質・鉄分・葉酸・ビタミンB12などの栄養素が有名です。
しかし、赤血球の形状を安定させるためには、コレステロールなどの脂質も非常に大切になっていきます。
赤血球の外側の膜は脂質で覆われています。
この膜が壊れてしまうと溶血と呼ばれる現象を引き起こしやすくなり、赤血球の数が増えないだけでなく、毛細血管を通ことができる赤血球の数を減らしてしまいます。
毛細血管に赤血球が入り込む際には、円盤型のものがおしぼりのように丸まる必要があります。
赤血球の柔軟性はこのコレステロールなどの脂質に影響されやすいため、脂質が不足しているとゴースト血管になりやすくな流と考えられます。
2つ目の血管の柔軟性に関しては、一酸化窒素(NO)と呼ばれる物質があります。
これは、男性の生殖器にも関係ありますが、血管を拡張させて血流を促すのに関係する物質です。
血流が速まったときに分泌が促されるため、適度な運動がNOの産生を増やすことにつながります。
ストレッチを行う場合でも、少しキツイと感じるものを行って、その後ゆるめるという動きが効果的です。
年齢によって次第に分泌が減ってしまうNOを増やすためには、アルギニンやシトルリンといったアミノ酸の摂取が有効とされています。
また。ビーツやケールのような硝酸塩を含むものは、口腔内細菌の影響によって、NOの産生することも知られています。
これらを組み合わせて、血液の巡りを血管と赤血球からアプローチしてみましょう。
また、血流の悪化は自律神経ともリンクしています。
私の経験なのですが、講師の仕事を始めてから、肩こりが出やすくなりました。
しかし、長期休暇になると、この肩こりがまったくなるのです。
これは、私が話すことをするたびに、交感神経の緊張状態が高まってしまって、筋肉が凝り固まってしまうことで血流が悪くなっているということです。
皆さんも仕事で緊張状態に立たされている場合には、このように血流が悪くなっている可能性がありますので、ほぐしたり、交感神経が緊張しすぎない工夫を日頃から取り入れてみましょう。
私の場合には、授業が終わるたびに、肩周りを回して物理的に血流を促したり、思いっきりため息をして、呼吸から副交感神経に切り替える工夫をしています。
ため息は、かなり見栄えが悪いですけど、しっかり深く呼吸できていないことも交感神経を高めている要因なので、気にせずに行いましょう。
■偏った食習慣
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偏った食事は、良くないことは多くの方がご存知だと思います。
最近では、ベジファーストやミートファースト、緩めな糖質制限のように、血糖値を意識することで、体内の変化によって生じる疲労感を軽減することができ、メンタル面でも安定を保てると取り入れている方も多いと思います。
ここで私が、お伝えしたいのがまた習慣に関係する話です。
皆さんが何を食べるかも実は、誰かの習慣に制御されてしまっていること気づいていますでしょうか?
仕事や学校の近くにあるコンビニ、ファーストフード店、レストラン、お弁当屋、キッチンカー、社員食堂など
何を食べるかを自分で決めているように見えて、皆さんはその環境にあるものを選んでいます。
そういう意味では、皆さんは知らない間に食べるものの選択肢を絞られているのです。
こうなると何が起こるかというと、同じ場所で似たようなものばかりを食べることが習慣になっていきます。
これによって、食事の偏りが生じてしまいます。
でも、私は肉と魚を交互にしたり、ご飯も白米ではなく雑穀米を選んだりしてるといった自分なりの気遣いをしていると思います。
それは素晴らしいことです。
しかし、私が言いたいのは、食事のローテーションではなく、食材のローテーションです。
例えばですが、同じ鯖の切り身だったとしても
北海道せたな町
千葉県銚子市
宮城県気仙沼市
大分県佐伯市
このどこから仕入れたかによって同じ鯖でも違いがあるということです。
もしも同じ店ばかりに通っていたら、そこで仕入れていた千葉県銚子市の鯖に、何かしら有害ミネラルなどの問題があっても、特に気づかずに食べてしまうことになります。
こういう食材に関しては、産地の違いを見て、適度にローテーションをして食べることで、同じ食材でも産地が異なることで、有害ミネラルやその他環境による有害物質を摂取する機会を避けることにつながります。
これを本来であれば、仕事や学校で食事する際も気にして店選びをしていただく方が良いのですが、これは非常に難しいのも良くわかります。
そのため、私が提案したいのは
同じ場所に行くしかないのであれば、料理を5日間でローテーションする
固定した食事をしたいのであれば、店を曜日ごとにローテーションする
これをまずはしていただきたいと思います。
確かに、何をどう食べるかは何よりも大切なのですが、食事に関する研究報告の優位性については、非常にエビデンスに触れがあると私は感じてます。
健康的な食事を好む人は、その食事以外でも気にしていることがある
逆にあまり無頓着でなんでも食べてしまう人が、一度そんな食事をしても果たして健康効果として良い結果が得られるのか
こういう部分が、食事に関する研究の難しさでもあります。
そんなことも踏まえたうえで、皆さんには何を食べるかという視点の中で、ローテーションすることも気にしてほしいと思うのです。
ちなみに、人によってはサプリメントやゼリー飲料、エナジーバーのようなもので栄養計算して食事をタイパ良く済ませている人がいます
完全栄養食グミなどで済ませているケースもあります。
しかし私は、こういう人たちには健康とは程遠い未来が将来訪れると思うのです。
なので、私は視界に入れないようにできる限り遠ざかります。
■排泄が滞っている
最後に排泄についてです。
デトックスが大切であることは、もうここ十数年で言われ続けているので、健康意識が高い方は聞き慣れた話かもしれません。
ここで私が言いたいのは、定期的な排便習慣があるだけでも全然違いますよということです。
私の経験になりますが、少々重度な便秘体質だったんですね。
3日間排便がないのなんて、結構当たり前にありました。
それを私は、大学生のときに解消しまして、それ以来毎日決まった時間に排便があるようになりました。
多いときには、1日3回なんてときもあります。
それのおかげで、小学生からあった花粉症が、大学3年のときには完全になくなりました。
今では、花粉が飛んでいることには気づくんですけど
(細かいゴミが目に入ったような感覚)
鼻水ありませんし、目も痒くなりませんし、炎症による頭がボーとする感覚もありません。
このように、腸内の排泄物をどんどん出していくことで、腸内で余計な毒素などを蓄えなくて済みます。
それに、便秘の状態になってしまうと、肝臓が生成して、胆嚢という臓器から排泄される胆汁酸によって、腸内の毒素がその中に溶け込んでしまって、再吸収されてしまいます。
胆汁は、腸肝循環によって腸から再度肝臓へ戻って再利用される機能があるため、毒素がダイレクトに肝臓に影響を与えることが分かっています。
これによって、肝臓の機能にも影響してしまうため、肝臓の解毒や代謝機能にも影響して、疲れやすさや肌の艶の低下にも少なからず影響してしまいます。
水溶性の毒素は腎臓が尿として排泄し、脂溶性の毒素は胆汁を介して腸へ排泄します。
もちろん脂溶性の場合には脂肪に蓄積してしまうリスクもあるのですが、この腸肝循環があるため、しっかりと便として排泄してあげることが、脂肪に毒素を蓄えてしまうのを防ぐことにつながると私は考えます。
ファスティングのような断食を行う方法が広いまってはいますが、この効果には個人差も大きいため、無理なことをして逆に血糖値のコントロールがうまくいかなくなっては体調不良につながります。
無理しないで、しっかりと排便することかから始めてみませんか?
03|老化を早める生活習慣は今からでも辞められる
■睡眠不足
■ストレスに何でも反応する
■血流の巡りが悪い
■偏った食習慣
■排泄が滞っている
ここではこの5つを紹介させていただきました。
私の発信の軸としてあるのが、すごい特別なことをしなくてもできることを皆さんにお伝えすることを10年以上心がけています。
そのため、この内容に関してエビデンスに関連する疑問があるかもしれません。
しかし、エビデンスをどんなに意識して行っても大変申し訳ないのですが、95%の人には有効でも、あなたが残り5%の有効性が微妙な外れ値の人だったらどうしますか?
そんなこともご自身で判断していただいて、自分仕様に工夫していただければと思います。
もっと、見栄えが華やかで綺麗な美魔女のような方もいるのは私は知ってます。
女性として肌・髪も綺麗だし、体型も痩せているだけでなく、筋肉もしっかりとついて美しい体つきの方がいるのも良く知ってます。
私は、そんな女性にはなれませんけど、皆さんがそんな女性になるはじめの一歩として参考にしてみてください。
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