ほっかいどう暮らし196 苫小牧市 北の国醤油ラーメン
9月17日 僕たちはこの日を『ホッキ記念日』と呼んでいます。
そもそも、それは2022年の同日...
ご近所に住む飲み友達のコーイチさん(50代初め)が、仕事が休みだったので暇つぶしに市場へ行き
「殻つきのホッキ貝」をたくさん買ってきた。
家に帰って、奥さんにホッキをお刺身にしてもらおうと思ったのだが、たまたま奥さんは実家へ行っていて帰りが遅くなるとのこと。
そこでお隣りの、やはり飲み友達のゆういちさん(40代後半)に「ホッキを買ってきたのだが、捌けるか?」と聞いてみたところ
と返事がきたので、ゆういちさんの家にホッキを持って行った。
その日の夜僕も声をかけてもらったので、ゆういちさんの家のガレージで
ホッキのお刺身を肴にオヤジ3人でお酒を飲んでいた。
そこにゆういちさんの奥さんが帰ってきた。一旦家に入ったのだが、すぐにゆういちさんが捌いた「ホッキの殻」と「ウロ」の入ったごみ袋を持ってガレージに現れたかと思ったら
以前からゆういちさん、「夫婦喧嘩が絶えない」と愚痴っていたのでそれだけが原因ではないと思うのだが、そのことが引き金になったのは間違いない。
それからしばらくして離婚届を出し、奥さんは家を出て行った...。
それで、9月17日は「ホッキ記念日」。
現在ゆういちさんは高校生の娘と2人で穏やかに暮らしているので、傍から見ると良かったのではないかと思っていますし、ゆういちさん自身も独身に戻った事に後悔はないようです。
それでも、たまにその話になると決まって
ゆういちさん 「なんだかんだ言っても、半分は
なんて言っています。
さて第1回目の『ホッキ記念日』当日は、所用があり3人で旭川へ行っていたのでお祝い(?)は翌週にスライドとなりました。(「195 旭川市 ホルモンラーメン」)
記念日には「自戒の念を込める」とか「家内安全を願う」なんて言っていますが、まぁ結局は飲みたい理由が欲しいだけでしょう。
せっかくなので、土曜日の午前中3人でホッキを買いに出かけました。
やってまいりましたのは、苫小牧漁港の近くにあります
ぷらっとみなと市場 さん
まずはこちらでホッキ貝を買いました。
「最上品」と書かれたホッキは、大ぶりですがなかなかいいお値段。それでもコーイチさん
「ここのところ競馬でツキまくって潤ってるんだわ。ここは俺が出すっ!男気見せるぜぃ!」
と言って、いっぱい最上品のホッキを買っていました。
ホッキを買ってしまうと、お昼まで特にやることもないので市場の敷地内にあります
ほっき貝資料館へ行きました。
かなりマニア好みの資料館で、意見の分かれるところかと思うのですが
...好きな人にはたまらないでしょう。
コーイチさんが、手作り感のいっぱいの「ホッキおみくじ」を引いたところ
これを見て
コーイチさん 「あ〜、やっぱりさっきのホッキ代
いやいや、男気はどうしたっ!!
そんなことをしているうちにお昼の時間も近づいてきたので、市場に戻りました。
今日は1日「ホッキ三昧」なのかと思ったら
コーイチさん 「今日の夜はホッキの刺身だからねっ。昼はラーメン食べようぜっ!」
と言い出す。それを聞いて
ゆういちさん 「ラーメンなら、行きたい店があるんだわ」
と言うゆういちさんの希望で伺いましたのは
ラーメンレストラン ニングル 双葉店さん。
テーブル席に案内され、メニューをながめながら僕は
「9月の味」「必ず食べたいラーメン!」と書かれていた『北の国醤油ラーメン』を
おじさん達は「超人気商品!」の『チャーハン・ラーメンセット』を注文。
待っている間にゆういちさん
「ここのお店は、広い小上がりもあって小さい子供を連れて来ても安心して食事を楽しめるんだよ。
だからうちの娘が小さい頃、ラーメンが食べたくなると家族3人でよく来ていたものさ」
なんてしみじみ思い出を語った後
ゆういちさん 「あぁ...あの時
なんて話しをしているところへ、登場しましたのが
北の国醤油ラーメン
黒いスープは濃い目の醤油味。旨みのある醤油ダレと深みのあるスープが合わさって、うまいっ!表面に厚く張られたラードもいい感じです。
もやしはシャキシャキです
濃い黄色の中太縮れ麺。麺もうまいがスープがよく絡んでうまいっ!
ごちそうさまでした。おいしく完食いたしました。
お店を出た後はまっすぐ家に帰り、今回はうちの妻にホッキのお刺身をお願いしました。
夕方、おじさん達と僕、それとうちの妻の4人でお酒を飲みました。
「最上品」のホッキは甘みがあり、シャキッとした食感でかなりおいしい。お酒もどんどん進みます。
みんなで「おいしい、おいしい」と食べていたら、ゆういちさんが
「『記念日』となると、これから毎年この時期はホッキの刺身を食べることになるんだね...」
と言って、しばらく考えた後
ゆういちさん 「今考えると、あの時の袋の中身って...
いやいや、ゆういちさん...それは自分が食べたいだけで...
そんなことないからっっっ!!
おしまい