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父はADHD?9 誰も気づかないの?

「感情爆発」に話がそれましたが、2014年5月に帰省したわたしは、まず父の認知症を疑い、次に睡眠薬の飲みすぎを疑い、観察のため実家に10日間滞在しました。その記事は下記です。

https://note.com/hoho1064/n/n69d2c35249c4

姉妹に「絶対、今までと違うから」と話して、6月に帰省してもらった結果。

姉「お父さん、前からあんなもんだよ。今回もガスの火が点けっぱなしだったり、冷房が18度設定になってたけど」
私「うーん、それはお父さんのことだから、ありえなくないけど…いろいろ聞いてみた?」

今までも、というかずっとお風呂の水の出しっぱなしや、電気・ガスの点けっぱなしはありました。電気代が4万円になったり、ボヤ騒ぎがあったとお隣さんがこっそり教えてくれたこともあります。父は自分にとって不都合なことは娘に話しません。5年ほど前、自動車の全損事故を起こした時も、おでこに傷をつけた父がお正月に我が家にきたけれど、事故の話は1mmもせず。わたしは後で新車を見てびっくりする始末です。

最近、家の鍵をかけた形跡もありません。昔はかけていたような気がします。不用心だから、玄関に鍵をかけてねと言っても、
父は「オレは、大丈夫じゃ!こんな田舎に泥棒は来ん!」のひと言。父の口ぶりから、自分は大の男で力強く、泥棒がやってきても撃退できるぐらいの気持ちがビンビン伝わってきます。まぁ玄関に鍵をかけたところで、裏口や窓の鍵をかけなければ、あまり意味はありませんが。

う~む。この現実認識の欠如、理由なき自信も、これはこれでADHDの父、昔からそうだった気がします。姉妹が父の異変を否定する上、お隣さんや、週6回家事をしてくれているAさんに聞いても「うーん、お父さん、前からそんな感じやからなぁ。だんだん衰えてはきてるけどねぇ」という返事。毎日様子を見てくれているだけに逆に変化に気づかないのかしら?几帳面な人の変化は気付かれやすいと思いますが、ADHD傾向の強い父の場合は…。

結局、わたしの夏の帰省で、父が何度も仕事の約束を間違えていること、一度話しても1時間後には、同じことを聞くようになったこと、キャッシュカードの暗証番号を忘れて、再発行手続きをしたのに新たな暗証番号を覚えられず、手続きを繰り返していることで、尋常ではない物忘れの進みを確信しました。

それと同時期に、母が亡くなったあと、長年家事を担ってくれていたAさんが、大腿骨骨折で急に辞めることになりました。

母の死後、上手く回っていた実家の状況が急速に崩壊するのを感じました。

父の家事を担ってくれていたAさんは、2001年、母が闘病していた頃から、母に頼まれて実家の家事を手伝ってくれていました。母は自分の死後、父の生活が成り立つように、わたしたち姉妹が煩わされないように手配してくれていたのかな。そこまでは考えていなかったかな…。

いずれにしても、母は父に家事ができるとは思っていませんでした。だから父に家事を教えたことは一度もありません。母は、父の特殊さをわかっていたのだと思います。教えたからといって、絶対にできないと。母はAさんに、父の食事の好みや問題がある父の生活習慣について時間をかけて伝え、そして亡くなりました。

父は家事をしない一方で、70代になっても仕事を続け、Aさんに家事を外注できるだけの収入を得ていました。それはADHDの父にとって適した方法だったと思います。わたしたち姉妹は10年以上、お盆とお正月に帰省するだけで済み、それぞれの人生を生きていました。
つづきは下記より。


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