ハモニカ横丁(ハーモニカ横丁)には住所が無い?
吉祥寺駅の北口の一角を「ハモニカ横丁」もしくは「ハーモニカ横丁」と呼ぶ。戦後の闇市時代から続く商店街。ちょっと雰囲気のあるスナップ写真を撮りたいと思って、日曜日の夕方に久しぶりに行ってきた。
狭い入り組んだ路地なので、長いレンズではなくあえてDXのAF-S DX NIKKOR 55-200mm f/4-5.6G ED VR II。威圧感が無くていい。これを、DXモードではなく1.2倍クロップで使用するといい感じ。
焦点距離が長いので55mm側でもケラレることはなく、周辺減光が目立つ感じになるので視線誘導しやすい「トンネル効果」が自然と出来上がる。
長めの焦点距離にすれば、スッキリと撮れるし、割と気に入っている。
住所が無いのは本当か?
さて、本題は「住所が無い」という説について。
ちなみにハモニカ横丁の名前の由来には諸説あり、国立国会図書館のデータベースが一番信頼できそう。
Wikipediaにも「ハーモニカ横丁」として、色んな角度からの情報がまとめられているが「住所が無い」という事実を見つけることができない。
Wikipediaの記述からみつけた"手塚一郎氏”を調べると、闇市が横丁として再生されていく経緯が見つかった。
この『おれやめるけど、お前借りないか』というノリ。(笑)
俗説なのかか?横丁全体の住所は?
もちろん、地図で調べてみれば、
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1
という住所がハモニカ横丁の一帯を指しているのはわかる。
そして、横丁は5つの路地(祥和会通り、のれん小路、朝日通り、中央通り、仲見世通り)で構成されている。
たとえば、餃子の「みんみん」にはGoogleマップで調べれば、〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1−9 という住所がある。
ちなみに、餃子とビールとチャーハンを頼むと、ビールが出てきてチャーハンが出てきて、最後に餃子をデザートにする感じになるので、おなかがすいてても餃子とビールをやりたければチャーハンの注文は後にするしかない。
ヤキトリ「てっちゃん」は、〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1−2 ハーモニカ横丁 内。
う~ん。どうやら“通り”まで号が振られていて、あとは適当なのかも。
「ハモニカキッチン」は、〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1−2。
並びの「美船」も、〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1−2。
仲見世通りの「まぐろのなかだや」は、〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1−1。
朝日通りの「Banana Bar」が、〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1−3。
ということは、のれん小路の「ニワトリ」が、〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1−4。
そして祥和会通りの「パンの田島が」、〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1−5。
ということで通り順に一応の番地・号まではあるようだ。
でもそもそも地番と住所(住居表示)は違う
ここで言う「住所」は一般的に使われている住居表示のことで、何かの契約ごととかを行う「人」の所在を明らかにするものです。その土地の正確な情報は「地番」なので、地番はあるのかもしれないなと思って調べてみました。
ゼンリンのブログ記事に詳しい方法が書いてあるけど、なんとMAPPLEに「MAPPLE法務局地図ビューア」なるサービスがありました。(なぜか初期値が神戸の三宮あたり)https://labs.mapple.com/mapplexml.html#15.4/34.694059/135.195352
でも、地番でみてもお店の敷地通りに区分されているようにも見えないし、道が地番が振られているように見える部分もある。
そう考えると、先に紹介した手塚氏のコメントにあった『おれやめるけど、お前借りないか』が、住所が無いという説の本質かもしれない。
つまり、持ち主自体は変わらないために登記が変更になることもなく、延々と借主だけが変わっていく。ま、住所が郵便とか宅配を届けるために必要と考えれば、この狭さなら通りとお店の名前がわかれば十分だし。
結論としては、住所(住居表示)は通りの単位まではある。地番の登記が現状姿と一致しているかどうかはわからない。ということなんじゃないかと。
ああ、なんだか今日はビールというよりぬるめの燗酒が飲みたい気分。
お疲れさまでした。
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