《誤診》ようやく腹が立ってきた。
去年、私がずっと「誤診」を受けてきたことが判明した。
自分自身、それまでの医師に
「〇〇さんはボーダー(境界性パーソナリティ障害)だよ」
と言われ続けていた。
15年も。
実際には私は幼い頃から発達面で課題のあった子のためケアをされながら育てられなければならなかったのに、リョウシンから虐待を受けていたせいでPTSDになっていたのだ。
「〇〇さんはPTSDだと思うよ。
生い立ちの話聞いていたら、それ以外にないと思う」
別の医師に去年言われて、ストンと腑に落ちた。
やっぱり…
ただ、以前の医師とは長い、いや長すぎる付き合いだったため不思議と腹は立たず。
だけど、身体を壊し、仕事までなくして今思う。
「なにが、❝ボーダー❞だ!」
「なにが❝頑張れ!❞だ!」
もう頑張ったら壊れてしまう所まで来ていて…、いや、もう壊れてしまっていたのだ。
回復にとても時間がかかるほど。
もし、なんて考えたらいけないけれど。
「たら、れば」なんてダメだとわかっているけれど。
15年前に「PTSD」と正しい診断が降りて、ちゃんと治療されていたら…
きっとここまで壊れなかった。
私は
「ボーダーは歳を取ればよくなる病気。
60歳になる頃には落ち着くから、歳を取るまで待とう。
それまでは頑張れ」
誤診していた医師からそう言われていたのだ。
当時ほぼ二十歳。
いま、私は静かに怒りを感じている。
じわじわと憎しみすら湧いている。
ただ、そこのクリニックを選んだのは私だから、全部の責任を押し付けてはいけない。
それでも、今更ながら怒りを感じている。
感じていい。
怒っていい。
「ボーダーは気まぐれだから、わかってる。
よそへ行かずにココへ留まった〇〇さんは珍しいんだよ。
わかってるから、よそへ行っちゃえ」
最後の診察で誤診していた医師は泣きながら言った。
私は依存されていた。
そして依存していたのだろう。
だが、これは正しい医師と患者の関係ではない。
いま、静かに怒りを感じている。
15年は長すぎた。
「取り返したい…」それが本心だ。