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❝正しい❞とお嬢さん。
(こちらの記事で不快になる方もみえるかもしれませんが、こういった考え方もあるのだなと軽く受け流してくださると助かります。)
昨日、都会のクリニックまで電車で出掛けました。
行きはまだ良かったのですが、帰りには巨大な駅の人混みに耐えられず私は過緊張となり、背中がつってしまいました。
こむら返りの背中バージョンです。
駅で頓服薬の筋弛緩剤を飲み、なんとかホームの列に並び、帰りの電車で座ることができました。
海外からの旅行客も多い沿線。
足の踏み場もないくらいのスーツケースで人はあまり乗れません。
席は埋まっています。
そこへパワフルな雰囲気のお嬢さんと、赤ちゃん連れの派手なママさんが乗ってきました。
誰もママさんに席は譲りませんでした。
ほとんどが日本語がわからない海外の人ですし、日本人も身動きは取れません。
優先席でもありません。
口元を覆い、うつむく若い女性。
下を向いていている初老の女性。
そして私。
席をなんとか譲れそうなのはこの三人で、あとは海外の人でおしゃべりに夢中でした。
パワフルな感じのお嬢さんが怒りました。
「なんで誰もママに席を譲ってあげないの!」
確かに見た目からは私の背中がこむら返りを起こしたばかりとはわかりません。
口元を覆った若い女性は、今つわりの最中かもしれませんよね?
もしかしたら最近流産したばかりでこみ上げてくるものがあったのかもしれませんよね?
初老の女性は持病が悪化してクリニックに行く途中かもしれませんよね?
リウマチなどは見た目ではわかりませんよね?
パワフルなお嬢さんの怒りはごもっとも。
正しいですよ。
赤ちゃん連れに席を譲らないとは何事だ!
ごもっともです。
若いなぁ…と思いました。
誰もが健康だと思ってる。
誰もが元気だと思ってる。
いずれ、「席を譲ってあげたくても、自分自身が精一杯のときもある」と知るでしょう。
若さゆえの正しさ。
私はそんな若者がいることは日本の希望であるという気持ちと、コチラも痛みに耐えているのに悪く言われるのは不快であるという気持ちの板挟みで電車に揺られていました。
ママさんには申し訳ない気持ちもありましたが、そこで席を譲れば私の背中は完全に肉離れを起こし切り、立っていられなかったと思います。
かえって周りに心配や不快感を与えていたと思います。
親切や思いやりは「出来るときだけ」で十分ではないのでしょうか?
中には「私に席を譲りなさい!子連れなのよ!!」とガン見してきたり、睨んでくるママさんもたまにみえます。
ですが、親が傲慢な態度をとることで連れている子まで「まあ、嫌な親子」と嫌われることを忘れてはいけないと思います。
そんなふうな嫌われ方をした子供さんは哀れです。
出来るときにできる親切だけではダメなのだろうか…
車窓を見ながらそんな事を考えていました。