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よさり と いさりび

「よさりにゃ、あんま出歩かんよ。」

「よさり」は「夜」を意味する。
長崎辺りの方言だと思う。

「夜にはあまり出歩くものではない。」
そんな感じの意味だ。

祖父にそんなことを言われていたような。


私の住んでいた村は、
イカ釣りをする漁師がたくさんいた。

北海道辺りまでイカ釣り用の船で、
イカを釣りに行くと聞いたことがある。

ところで、イカ釣り用の船には、
たくさんの電球がついているのを
ご存知だろうか。

夜、漁の際は、その電球を点けて、
イカを誘うのだとか。

「いさりび」は「漁火」と書き、
イカ釣りの際の電球の「光」である。
(昔はたいまつを使っていたようだ。)


この前、ふと思ったのだが、
「よさり」と「いさりび」は
語感が似ている感じがする。

個人的には、何か関連があるのではないかと思っている。

停泊している船が波で揺れ、
岸とフロートが接触し、
軋んだ様な音がする。

とりたてて、
いい音とも思わないが、
海の村の音だ。

懐かしいな。

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