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鎖骨骨折後のリハビリ🩼

今回は御蔵島でリハビリを担当させていただいた、上肢の症例をご紹介したいと思います。
掲載の許可をいただきありがとうございます。

患者様の情報はこちら。
診断:右鎖骨遠位端骨折
受傷日:2023年6月上旬受傷
    10日後にワイヤー等での固定術施工
御蔵島でのリハ開始日:2023年7月上旬

こちらの方、御蔵島内で受傷され、本土の病院で手術をされて帰島。
その後、リハビリ介入をすることになりました。

主訴としては、腕の痛みや可動域の制限があることで生活動作で困る場面があるとのこと。
年内を目途に一緒に頑張りましょうとリハビリを開始しました!💪

リハ開始時では運動制限があり、
1か月間は肩関節屈曲及び外転可動域90°まで、
2か月間は上肢荷重500gまでとされていました。
そのため、まずは、その範囲内での関節可動域訓練が中心でした。

その時点で肩関節~上腕の疼痛や筋力低下は著明でした。
(可動域は制限内での運動のみであったため最大可動域は90°まででした。)

初めは週1回のリハビリと自主トレで経過を見ていましたが、運動制限がなくなった後も可動域の改善が緩やかでした。

2023年10月がこちら。

2023/10 (左)肩関節屈曲運動 (右)外転運動


御蔵島では本土で用事があると1~2日での往復は難しいため、出島するとリハビリも1週間以上空いてしまうなんてことはざらにあります。

様々な要因も重なり「このままでは制限が残ってしまう!!!」とご本人や医師とも相談しつつ、秋から週2~3回のリハビリと自主トレへ変更。

更なる可動域拡大や機能回復のため、疼痛とも戦っていただきながらリハビリ内での関節可動域訓練、筋力訓練、自主トレでは重錘やセラバンドを使用し、毎日欠かさず運動をしていただきました!

そして2023年12月末がこちら!

2023/12 (左)肩関節屈曲運動 (右)外転運動

やや代償動作は見られるものの、可動域の拡大を認め、主訴にあった生活動作(洗髪や洗濯物干しなど)に関しては問題なく行えるようになりました!

自主トレも定着できたようで、今では朝必ず行わないと動きが悪いような感じがするとのことで、続けているようです✨

私自身も上肢のリハビリを行うのは数多くはなく、医師や元々いた職場の作業療法士にたくさんご助言をいただきました。ありがとうございました。

今回改めて離島にリハ職が常駐することのメリットを強く感じました。
もし、リハ職がいなかったら…
本土での早期退院が難しかったり、島に戻ってから自分ひとりで運動を頑張らなくてはいけなかったかもしれません。
もちろん島でのリハビリは物品や人手に限りがあるなどデメリットもありますが、ご本人の選択肢は増えるのではないかと思います。

これからも離島にリハ職がいることでプラスになることは多くあると思います。
本土の病院から退院するとき、自分の地域にはリハビリの人がいるから大丈夫と安心してもらえるように活動していきたいと思いました。

御蔵島社会福祉協議会 宮本

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