読書の記憶〜ドリトル先生シリーズ その1
小学校3・4年生の頃にひたすら繰り返し読んでいた、ドリトル先生の物語。
岩波書店のカラフルな市松模様にデザインされた本が自慢で、毎日のように学校に持っていって読んでいた。で、見事にハマった。
ドリトル先生といえばシリーズ2巻の航海記が有名だけど、個人的にはシリーズ7巻から始まる月世界もの(月からの使い・月に行く・月から帰る・秘密の湖)が好きだ。
ドリトル先生といえば動物の言葉が喋れるお医者さん。だけどお人好しで博物学オタクで変人で…という設定だけど、月が絡むこの4冊ではちょいと違う。
虫の言葉の研究を通じて月に行くチャンスを得た先生は、知的好奇心をむき出しにして研究に邁進。月から戻ってきた後も論文執筆のために刑務所に入ったりするが、挑んだテーマが大きすぎ、行き詰まってしまう。見かねた助手のトミーは亀のドロンコ(ノアの方舟動物の生き残り)を訪ねる旅を提案し、先生は最後の旅に出る。
この4冊を通じ、どんどん人間くさくなっていくドリトル先生が好きだ。
月から戻り爆睡しているところをを叩き起こされ怒ったり、航海の途中で海燕(韋駄天スキマー)と再開し「ああいう風に生きたい」と語ったり。
先生は結局、研究を完成させることができず中途半端な感じで物語は終わってしまう。
それはそれで残念なのだけれど、学者とか研究者の仕事って完成しないものなんだな、と思って読書感想文に書いたことを覚えている(こういう感想は良くないと注意されたことも)。
ただ、ドリトル先生のライフスタイルやものの考え方はかなり進歩的だ。
(ちょっと長くなったので続きは2で)