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靴のこと(ベネクシー270)

この度、クロッグを買ってみたのですがその値段はなんと38500円。まさか普段履きの靴での最高金額がサンダルになるとは思ってもみませんでした。今回はそんな個人的なびっくり製品のおはなしです

ベネクシーは旧会社名がBIRKENSTOCK JAPAN
健康サンダルで有名なドイツBIRKENSTOCKの日本正規代理店でした。2016年にBIRKENSTOCKの日本法人ができたことにより社名をベネクシーに変更。現在はBIRKENSTOCKをはじめ日本を含む世界各地の靴メーカーの製品を取り扱っています

もう5年以上履いているBIRKENSTOCKのレザーシューズ
バンドンもベネクシー(旧BIRKENSTOCK)で買いました

そのベネクシーが独自のブランドを設立。その製品のひとつがこのベネクシー270です。
BIRKENSTOCKのコンセプトに近く、より日本人の足に合わせた製品となっているそうです

ちなみにベネクシーシリーズを製造しているのは、日本のシューメーカーである「ブルーオーバー」
過去にわたしも記事を書いており今でも愛用しているメーカーです

そことベネクシーが組んだらそれは良い製品ができるだろ!と思わずにおれませんでした
その直感は外れていなかったようで、これはなかなかに良いものです

このシリーズは春夏使えるベネクシー180

春夏秋スリーシーズン用のベネクシー270

オールシーズン使えるベネクシー360

があります。

私が今回購入したのはスリーシーズン使えるというベネクシー270。クロッグタイプのサンダルです。
詳細は以下のとおり

アッパーはスムースレザー。姫路産のステアレザーだそうです。ステアというと成牛の革で、子牛の革であるキップやカーフに比べて表面のキメ細やかさは劣りますが、そのかわりとにかく丈夫。頑丈です。
その革が踵までしっかり使われています。

BIRKENSTOCKのような足先が丸く広がっている形状
これが足指が伸ばせて履いていてらくちん
しっかり踵まで革に覆われています

BIRKENSTOCKのサンダルやクロッグはコルクのフットベッドでこれが足馴染みが良く足の形に変化していく利点があるのですが難点としては使い始めて数年経つと経年劣化でボロボロ剥離してくること。
ここがベネクシー270では革で覆われているのでその心配がありません。メンテナンスしだいでずっと使い続けることができます

幅広モデルと幅狭モデルが用意されているので自分の足に合わせてモデルを選択できます

私は幅広の足なので幅広モデル(RELAX)を選びました

次にインソール。BIRKENSTOCKのようなコルクのインソールなのですが、ベネクシー270は表面がマイクロファイバー(化繊)。BIRKENSTOCKは天然皮革であるスエードなどが使われますが、ベネクシーはどうしてか化繊。とはいえ起毛しているので寒い時期は暖かい履き心地です

化繊スエードのような表面
左がBIRKENSTOCK、右がベネクシー
見た目はほぼ同じでコルクで形を形成
重さはベネクシーが上でしっかりしています

このインソール、アーチサポート機能がありますがBIRKENSTOCKほど強い介入ではなく、程よいまさしくサポートする程度のもので、履き始めから快適に使うことができます

また、踵は日本人向けに小さめに作られているので私のようなザ・日本人(幅広踵狭)のような足にはちょうどよいのです

左がBIRKENSTOCK、右がベネクシー
踵がベネクシーの方が小ぶりに作られている

靴は踵の安定性が最も重要な部分なので、ここがしっくりくるのはありがたい。BIRKENSTOCKを悪く言うのではありませんが、BIRKENSTOCKはドイツのメーカーであり、ドイツ人は日本人に比べ踵が大きいためどうしても履き始めは踵がゆるく感じます(踵の小さい私の場合)。履き続けていればコルクが馴染みしっくりくるのですが、慣れるまでは違和感があったのは事実です。そこでベネクシーは日本人向けの踵が小ぶりなインソールを採用したそうです

EVAのミッドソールにラバーのアウトソールが貼り付けられています。この部分だけ見ればサンダルというよりスニーカーです

ソールはミッドソールがEVA 。アウトソールにはラバーが使われています。サンダルはBIRKENSTOCKもそうなのですが、アウトソールまでEVA(簡単に言えばスポンジ)が使われることが多く軽く歩きやすい反面、耐久性や摩耗性に劣ります。

タイヤと同じ硬度のラバーとのこと
硬すぎず柔らかすぎずよい案配です

ベネクシー270はスニーカーと同じ耐久性に優れたラバーソール。グリップと耐久性に優れ、長く使うことを前提とした素材が選択されています。リペアもおそらく修理屋さんに持っていけば問題なくやってもらえそう
肝心の履き心地と歩き心地は、サンダルと思えない剛性感。めっちゃ安定してます。BIRKENSTOCKもしっかりしていますが、それを上回るしっかり感があります。これなら長時間歩いても疲れにくいでしょう。いやー、これはすごい。サンダルでもここまで剛性感のものがつくれるんですねぇ

ちなみにこのベネクシー270はクロッグのため踵部分を固定するものはないのですが、なんとベネクシーではバックストラップを付けるカスタムをしてくれるそうです。現時点ではお店に持ち込まないと付けることはできないということで、近場のベネクシー(名古屋店)が閉店してしまった関係で大阪か東京まで行かねばなりません。何かの機会にお店によれれば是非ともカスタムしてみたいと思います

個人的に、登山靴よりも長い時間足を通す普段履きの靴にこそお金をかけるべき、と思っておりニューバランスをはじめ足にやさしいしっかりした靴を普段から好んで履いております。それは普段履きに足に合わない靴を履いていると体に歪みが蓄積されてしまうから。その結果体を壊すことになってしまい山に登れなくなってしまうかもしれません
何をするにも体が基本。そしてこれからも長く山を登りたければ普段の靴から見直しを!
ベネクシーはそんな体に、足にやさしい靴のひとつとなってくれると思います


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